御嶽山の火山地質図
2025-04-30 14:24:22

御嶽山の火山地質図が新たに刊行、災害軽減の基礎資料に期待

御嶽山の火山地質図が新たに刊行



国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)から、御嶽山の火山地質図「御嶽火山」が新たに刊行されました。この地質図は、2014年の噴火から10年間にわたる研究の成果を基に、御嶽山がどのような噴火を経て形成されてきたかを視覚的に表現したものです。

御嶽山の過去とともに取り組む現代の防災



御嶽山は、日本国内でも活動的な火山の一つであり、1940年以降に数回の噴火を経験しています。2014年には、戦後最悪の火山災害と称される噴火が発生し、死者・行方不明者が63名に達するなど、多大な被害をもたらしました。このような悲劇を繰り返さないためにも、御嶽山の噴火歴を正確に理解し、防災策を構築することが求められています。

本地質図は、御嶽山全域をカバーし、過去数十年間の噴火の実績とともにまずは学術研究の基礎資料として利用されます。ただし、その用途はそれに留まらず、火山災害の軽減を目的としたハザードマップや避難計画の策定に資する情報提供も期待されています。

研究の成果と今後の可能性



近年の研究活動により、御嶽山は約10万年前から活動を開始しており、過去約3万年間の間は活動が低調であったものの、数十年から数百年の周期で2014年の噴火規模の噴火が繰り返されていることが明らかになりました。これらの情報は、噴火実績図としてだけでなく、御嶽山の形成過程を理解するための重要な基盤です。

この地質図は、地学や環境教育の現場でも活用できるとされ、国定公園化が進む御嶽山の自然ガイドや観光案内資材としての利用も期待されています。特に、自然環境を学ぶ学生や観光客にとって、多様な側面から御嶽山を知るための貴重な事例を提供する役割を果たすでしょう。

地質図の入手方法



現在、火山地質図「御嶽火山」は、産総研の地質調査総合センターのウェブサイトからダウンロードが可能です。また、委託販売先でも購入することができ、広く一般の方々がアクセスできる形になっています。今後はこの地図を通じて、地域の人々が御嶽山への理解を深め、安全な暮らしを実現する手助けとなることが期待されています。詳細は、以下のリンクからご覧ください。


おわりに



御嶽山の火山地質図は、ただの学術資料に留まらず、地域の防災や観光資源としても大きな価値があります。今後もこのような取り組みによって、火山リスクを低減し、安心して自然を楽しむことができる環境が整備されることを願っています。


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