シンガポールにおける医療・介護システムの実証事業
株式会社カナミックネットワーク(以下、カナミック)が、総務省の提案公募において【シンガポールにおける医療・介護・健康情報共有システム展開に向けた実証の請負】プロジェクトに採択されました。このプロジェクトは、シンガポールの高齢化問題に対処することを目的としたもので、カナミックは約1.14億円の契約金額で、本事業に取り組むこととなります。
シンガポールの現状
シンガポールは急速な高齢化が進んでおり、2023年の7月からは60歳以上の国民を対象に「健康促進SG(Healthier SG)」という予防医療イニシアティブもスタートしました。カナミックは、本プロジェクトを通じて、シンガポールにおいて日々の健康管理や医療サービスの向上を図り、その核となる情報共有システムの有用性を検証します。
カナミックの強み
1. 専門性と豊富な導入実績
カナミックの提供する「カナミッククラウドサービス」は、全国で1,300地域以上、50,000以上の事業所に導入されています。このサービスは日本の地域包括ケアシステムを支える多職種連携ツールとして広く利用されており、その運用経験と専門ノウハウが、シンガポールにおける実証でも活かされます。
2. 現地との強固な関係
カナミックは、シンガポールにITコンサルティング子会社『The World Management Pte. Ltd.(TWM)』を持っており、創業以来の深い知識と現地文化への適応力が、プロジェクトの成功要因となります。代表の山本拓真氏がTWMの代表も兼務しているため、迅速かつ効果的な活動が期待できます。
3. 高度な技術力と信頼性
カナミックは東証プライム上場企業として、厳格なコンプライアンスを維持しています。特に、介護ソフト業界における内部統制報告書の発行やプライバシーマーク認定など、高い情報セキュリティと品質管理体制が整っています。また、総務省などのプロジェクトへの参加実績も豊富です。
未来への展望
カナミックは、本事業を通じて、シンガポールにおける医療・介護・健康分野のデジタルトランスフォーメーション(DX)モデルが適用可能であることを検証することを目指します。将来的には、シンガポールを拠点にしたASEAN地域全体への展開も視野に入れており、医療・介護の人材不足や医療費の増加といった社会課題の解決に寄与することを目指します。
カナミッククラウドサービスとは
このサービスは、超高齢社会における地域包括ケアシステムの実現に寄与するクラウドベースのシステムで、地方自治体や医療機関、介護事業者との多職種連携を実現します。
TWMの概要
The World Management Pte. Ltd.は1980年に設立されたシンガポールのITコンサルティング企業であり、幅広いバックエンドシステムの導入コンサルティングを手がけています。
最後に
令和7年度において、カナミックはこの重要な事業に取り組むことで、国際競争力の高い医療・介護産業の強化を図りつつ、社会貢献も実現していく所存です。このような挑戦が、今後の事業展開にどのような影響を与えるのか、期待が高まります。