自動車の未来を守る新技術の誕生
2025年1月7日から10日にかけて、アメリカ・ラスベガスで開催されている「CES 2025」において、VicOne株式会社はMicrosoftとの協業を発表しました。自動車向けのサイバーセキュリティに特化したこの新しい取り組みは、自動車ソフトウェアの安全性を大幅に向上させることを目的としています。
協業の目的とその背景
自動車業界は近年、ますます高度な技術が求められるようになっており、その中でもソフトウェアの安全性は特に重要な課題です。VicOneは、トレンドマイクロの子会社として、サイバーセキュリティ分野において長年の経験を持っており、Microsoftとの協業は、その専門知識をさらに拡充するものとなります。この協業により、自動車ソフトウェアの開発者は、開発の初期段階からファームウェアを守るためのエンドツーエンドの保護を享受できるようになります。
新しい開発手順の確立
この提携の中心となるのが、VicOneの脆弱性管理ツール「xZETA」です。このツールは、MicrosoftのGitHubと連携し、ソフトウェア開発者にとって非常に重要な機能を提供します。「GitHub Advanced Security for Azure DevOps」を通じて行われるソースコード分析に加え、xZETAによるバイナリ分析や特許出願中の「VicOne脆弱性影響度評価(VVIR)」を活用することで、より安全なソフトウェア開発のためのシームレスなワークフローを実現します。
この新しい連携では、以下のような機能が実装される予定です:
- - Visual Studio CodeとGitHub Copilotを利用して、安全なコード作成を支援
- - GitHub Advanced Securityによるシークレットスキャンやソースコード分析の実施
- - VicOneのxZETAがファームウェアやバイナリの脆弱性をリアルタイムで評価
危険からの保護と迅速な対応
また、VicOneのVVIRは、外部と内部の情報を統合し、高リスクの脆弱性を迅速に特定する能力を有しています。これにより、脅威が発生した際にも、すぐに対応が可能です。ISO/SAE 21434に準拠したプロセスを通じて、継続的に監視し、リスクに対して優先度をつけたアプローチを取ります。xZETAは、ゼロデイ脆弱性や高度持続的脅威、ランサムウェアなど、非常に幅広いサイバー脅威に対応できるため、業界の最新の要求に応える能力を持っています。
業界からの期待の声
この協業について、VicOne CEOのマックス・チェンは、「Microsoftとの提携により、ソフトウェア開発者と自動車メーカーの両方にとって大きな利益がもたらされる」とコメントしています。これにより、革新的で安全なソフトウェアソリューションの展開が可能になるとしています。
一方、Microsoftの製造・モビリティ部門のコーポレートバイスプレジデントであるDayan Rodriquezは、「VicOneとの提携により、自動車ソフトウェアのセキュリティに関する新しい基準が確立される」と述べ、この取り組みが業界全体における安全性向上に寄与することへの期待を込めています。
まとめ
VicOneは、これからの自動車を守るビジョンを掲げており、CES 2025での最新の協業は、特に技術が進化する自動車業界において重要なマイルストーンとなります。安全でスマートな自動車の開発が進む中、このような新しい取り組みに期待が寄せられています。今後の自動車の未来を楽しみに、最新情報を見逃さないようにしましょう。
CES 2025の詳細やVicOneの取り組みは、
こちらで確認できます。