2023年2月11日、神奈川県横浜市のよこはま動物園ズーラシアで、特別なイベント「大人の遠足!よこはま動物園ズーラシアで学ぶ」が行われました。本イベントは、パルシステム連合会と生活協同組合パルシステム神奈川の協力により実現しました。参加者は合計259人、会場に41名、オンラインで218名が視聴しました。
このイベントのテーマは「知る・考える・行動する」であり、動物たちと共生する人間の役割について参加者が一緒に考える機会が設けられました。園長の村田浩一さんと飼育員の伊藤咲良さんが講演し、その後パルシステム神奈川の常任理事である河瀬亜希さんも加わり、クロストークを展開しました。
動物園の進化と役割
村田園長は、動物園の歴史とその変遷について語りました。かつて動物園は、貴族だけがその存在を楽しむことができた施設でしたが、時代の流れと共に動物の保護や教育、環境保護の役割が強調されるようになりました。特に、動物たちとの直接的な接触を通じて、来園者が自分自身のライフスタイルを見つめ直すことが重要だと強調します。
1867年、日本からの代表として派遣された田中芳男がパリ万国博覧会で目にした楽しく学ぶ動物園が、以降の日本の動物園設立に影響を与えました。
現在、動物愛護の重要性が広まる中、動物園はその存在意義を再考し、種の保全と環境保護についての方針を打ち立てています。今では、地球環境への対策も動物園の活動の一環として位置づけられるようになっています。
ホッキョクグマと地球環境
伊藤飼育員は、動物たちの日常に密着した話を披露しました。特にホッキョクグマのメス「イッちゃん」とオス「ライ」に関する日々の観察や食事の工夫について、ユーモアを交えて説明しました。ライが母親の持ってきた遊具で遊ぼうと誘う愛らしいエピソードも紹介され、来園者たちの耳を引きました。
伊藤さんによると、ホッキョクグマは食事の多様性を持ち、季節や食事の内容の変化についても詳しく説明がありました。
しかし、温暖化によって彼らの生息環境にも影響が出ていることを知り、来場者たちはその切実な現実に耳を傾けていました。特に、海氷の減少はホッキョクグマにとって深刻な問題であり、その現状を飼育員として毎日目の当たりにしている伊藤さんは、今後の行動についての意識の重要性を呼びかけました。
環境を守るためのアクション
クロストークでは、村田さんや伊藤さんに加えて河瀬さんが参加し、「大人の動物園の歩き方」について会話が交わされました。来園者は単に動物を観察するだけでなく、より深く動物たちの生活に寄り添うことが大切だと説かれました。
村田さんは、動物を観察する際、好きな動物の前でゆっくりと時間を過ごしてほしいと提案し、動物の行動に対し興味を持って観察することを勧めました。
また、伊藤さんは季節ごとの変化を楽しむことで、動物たちの姿や行動をより深く理解できることを説明し、参加者たちはその視点に感銘を受けていました。河瀬さんは動物たちの不思議さや神秘に目を見張ることの大切さを語り、感性を磨くことができる時間を提供してくれる動物園の意義を再確認しました。
環境問題への意識の高まり
イベントの最後では、環境に対する意識を高めることの重要性に関する話題が上がりました。伊藤さんは飼育環境の変化について、例えばエアコンの取り組みや猫や犬の飼育に必要な配慮が求められるようになったことを紹介し、温暖化の影響が日常生活にも広がっていると実感する場面が多々ありました。
村田さんは、「すぐに社会は変わりませんが、自分が知らない世界の状況を想像し、考えることが大切」と考えを述べ、環境を守るために何ができるのか、参加者一人ひとりが行動する意義について再確認することができました。
このイベントを通じて、参加者はただ動物を見るだけでなく、彼らが生きる世界をより深く理解するきっかけを得ることができました。ズーラシアにおけるこの取り組みは、動物たちと共に生きる地球環境を守る意義を示す未来への一歩となったのです。