愛知県幸田町がリユース促進事業「おいくら」と提携し環境保護へ

愛知県幸田町が「おいくら」と提携

愛知県幸田町（町長：成瀬敦）は、株式会社マーケットエンタープライズ（東京都中央区）とリユース事業に関する協定を締結し、2025年10月29日より新たな取り組みを開始することが発表されました。これは地域内の廃棄物を削減し、循環型社会の実現を目指したものであり、リユースプラットフォーム「おいくら」を活用することによって、不要品を捨てることなく再利用できる仕組みを構築します。

背景と経緯

幸田町では、これまで再生家具事業や回収自転車の販売など、SDGs（持続可能な開発目標）に向けたさまざまな取り組みを進めてきました。しかし、町民から排出されるごみの中には、再利用可能な不要品が多く含まれていることが課題として浮かび上がっていました。この問題を解決するため、町民への周知や啓発を目的とした新たなリユース施策が求められてきました。

一方でマーケットエンタープライズは、リユース事業を中心に全国でビジネスを展開し、「持続可能な社会を実現する最適化商社」というビジョンを掲げてきました。官民の垣根を越えたSDGs活動にも取り組んでおり、こうした背景があって幸田町との連携が実現したのです。

「おいくら」について

「おいくら」は、不要品を売りたい方が査定を簡単に依頼できるリユースプラットフォームです。全国の加盟リユースショップへ一括査定を申し込み、買取価格を比較することができます。この手軽さにより、これまでに約155万人のユーザーに利用されています。

幸田町の課題と解決策

幸田町では、粗大ごみの回収を指定集積場への搬入や、有料戸別収集によって行っており、大型品や重いものを運ぶには町民自身の手で外に出さなければなりません。しかし「おいくら」のサービスを利用すれば、希望する場合、専門のスタッフが自宅まで訪問し、そのまま運び出しを行う出張買取が可能です。これにより、大型品も簡単に売却することができるようになります。

また、町が扱わない冷蔵庫や洗濯機などの家電製品も、状態によっては買取対象となります。依頼から受け渡しまでの流れがスムーズで、最短当日には買取が実現することもあります。さらに、町財政への負担がないことも、大きなメリットです。

今後の展望

「おいくら」の情報は2025年10月29日の午後3時30分に幸田町のホームページに掲載され、町民は直接、不要品の一括査定を申し込むことが可能になります。これにより、二次流通が活性化し、廃棄物処理の効率化やコスト削減が期待されます。また、住民がリユースの選択肢を認識することで、廃棄ではなくリユースを選ぶ意識が広がり、環境に優しい社会の形成へとつながるでしょう。

このような官民一体の取り組みは、幸田町の未来にとって非常に重要な意味を持つことでしょう。町民の意識改革を促し、持続可能な社会形成への道を切り開くことが期待されます。

幸田町の紹介

幸田町は愛知県の中南部に位置し、名古屋市からも近い好立地にあります。自然豊かな環境に恵まれ、自動車産業や農業を中心とした様々な産業がバランスよく発展している町です。人口は約41,895人（2025年時点）で、地域コミュニティの強化や持続可能な地域社会の実現が求められています。

この新たなリユース事業が幸田町において重要な役割を果たし、地域の活性化につながることが期待されます。