2026年最新のハラスメント・コンプライアンス意識調査
株式会社アスマークが展開する従業員総活躍サービス「Humap」は、2026年1月22日から1月28日までの間に全国の有職者1万人を対象としたハラスメント・コンプライアンス意識調査を実施し、その結果を3月27日に公開しました。この調査は企業のコンプライアンスやハラスメント対策のベンチマークデータとして毎年行っており、2024年以降の3年間のデータと比較を行いながら、いくつかの重要な傾向を浮き彫りにしました。
調査の背景と目的
2022年に施行されたパワハラ防止法により、全企業においてハラスメント対策が義務化され、今では多くの企業が規定の整備や研修などを行っています。しかし、現実にはこれらの対策がブランドイメージや企業の評判に良い影響を与える一方で、実際の現場では形骸化が進んでいるとの懸念が高まっています。つまり、形式的な順守だけが残り、実質的な効果が失われているという事態です。今回の調査では、その実態を明らかにし、組織内の規律の緩みや新たに加わったカスタマーハラスメント(カスハラ)のリスクも把握しました。
調査結果のハイライト
コンプライアンス意識の変化
調査の結果、コンプライアンスの評価点数が向上している一方、実際の意識スコアは逆に下がっているという驚きの現象が報告されました。特に、パワハラの被害者の約半数が「何をしても無駄・解決しない」と感じていることが分かり、実効性への信頼の欠如が問題視されています。
カスタマーハラスメントの現状
新たに調査項目に追加されたカスタマーハラスメント(カスハラ)の被害率は10%に達しており、パワハラの12%と僅差であることが示されています。この結果は、顧客優位の風潮が企業の内部にどのように影響しているかを示し、上層部が現場を守り切れていない現状が透けて見えます。
情報の伝達不足の問題
風通しの悪さも問題で、「現場の悪い情報が上層部に届かない」と感じる割合は35%に上りました。これがコンプライアンス違反やハラスメントを引き起こす温床となり得ることを示唆しています。
ハラスメント発生実態
今回の調査では、過去6ヶ月間に職場でハラスメントを見聞きしたかとの問いに対し、10%の回答者がカスハラを、12%がパワハラを報告しています。カスハラの被害を受けたにもかかわらず何もしなかった理由では「何をしても無駄・解決しないと考えた」が圧倒的多数を占めています。これは、現場が企業に対する信頼を失いつつある証拠と言えるでしょう。
今後の展望
ハラスメントとコンプライアンスに関する意識調査から得られた結果は企業にとって重要な警鐘となります。新たなリスクが顕在化してきた今、企業は現場の声をしっかりと拾い上げ、対応策を見直す必要があります。これにより、働きやすい環境を作り出し、組織の健全な成長に繋がることを期待したいところです。企業の持続可能性と従業員の幸福度を高めるための実効性のある対策が求められています。