冬のニキビ悪化、実は増えているその実態とは？

冬の時期にニキビが増えるという現象が注目されています。医療法人社団鉄結会が実施した調査により、実際に冬にニキビが悪化しやすいと感じている女性が42%を超えるという結果が明らかになりました。この調査は、全国の20歳から40歳までの女性300名を対象に行われ、冬にニキビが悪化すると感じている人数が意外にも多いことがわかりました。

夏だけではないニキビの悩み

一般には、ニキビの悪化は夏に起こるとされがちですが、その常識は崩れつつあります。調査結果によれば、ニキビが最も悪化しやすい季節として冬を挙げた方は42%に及び、また夏と答えた方の36%を上回っています。この結果は、冬特有の肌の乾燥や環境要因が影響していると考えられます。

冬のニキビの原因は？

冬にニキビが悪化する理由として、最も多かったのは「暖房による乾燥」で、67.5%の人がこれを挙げました。これは、乾燥が肌のバリア機能を損なわせ、皮脂分泌を促す結果となり、毛穴が詰まるためです。

その他にも、保湿のしすぎや油分過多のスキンケアを挙げる人が48.3%、マスクによる蒸れや摩擦を挙げる人が45.8%と続きます。冬特有のストレスや生活習慣の乱れもニキビの原因として考えられます。一方で、肌のメカニズムについて理解が不足していることも調査から浮き彫りになりました。「乾燥による皮脂の過剰分泌」を認識している方は31.7%にとどまり、ニキビケアにおける正しいアプローチがなされていない状況が見受けられます。

冬のニキビケアの悩み

冬にニキビケアをする上での困難についても調査が行われました。72.3%の方が「乾燥対策とニキビケアの両立が難しい」と感じており、58.7%の方が「保湿すべきか控えるべきかわからない」と答えています。この結果は、乾燥肌とニキビ肌という相反する悩みを抱える多くの女性たちが、正しいケア方法を見出せずにいる現状を物語っています。

冬にニキビができやすい部位

冬に特にニキビができやすい部位は、「あご・フェイスライン」で68.7%の人が挙げており、頬や口周りの部位も挙げられています。これはマスクの摩擦や厚着が関与しており、冬独特の生活環境が影響していると考えられます。これにより、ニキビの予防策を講じることがますます重要になっています。

専門家に相談したいと思う人の割合

調査の中で、皮膚科医に相談したいと思う人の割合も明らかになりました。64.3%の人が「相談したい」「やや相談したい」と答えており、しかしながら23%の人は「ニキビくらいで行っていいのかわからない」と躊躇する声も上がっています。この種の悩みから、自分の肌に最適なケアを受ける機会を逃してしまうことが考えられます。

専門医の意見

医療法人社団鉄結会の髙桑康太医師によると、冬にニキビが悪化するメカニズムは肌が乾燥し、バリア機能を守るために皮脂が過剰分泌されることが直接的な原因だとされています。彼は「適切な保湿を維持しつつ、毛穴を詰まらせない製品を選ぶことが重要」と訴えています。冬のニキビを防ぐためには、実績のある皮膚科に相談することが初めのステップになると考えられます。