VR体験型セミナーが障がい者雇用の現状を変える
2026年7月に向けて法定雇用率が引き上げられる中、レバレジーズ株式会社が主催した「VRで『見えない障がい』を疑似体験 ~必要なのは合理的『調整』~」というセミナーが、2月25日に開催されました。このイベントは、企業の経営層や人事担当者に向けて、障がい者雇用に関する理解を深める目的で企画されたものです。
セミナーの内容
このセミナーは、参加者が障がい者が日常的に体験する困難さを理解するための、貴重な機会となりました。イベントは二部構成で行われ、第一部ではVRを用いて発達障がいの特性を疑似体験しました。参加者はVRゴーグルを装着し、「視覚過敏」や「聴覚過敏」、さらには「ADHD(注意欠陥多動性障害)の方の視点」を体感。目に見えない障がいの現実を知ることができ、参加者からは驚きや感謝の声が寄せられました。「まさか、こんなにストレスを抱えながら働いていたとは!」といった感想が多く、会場は静かな衝撃に包まれました。
発達障がい者の視点
続く第二部では、発達障がいの特性を持つ職場リーダー、濱渦氏が登壇し、彼自身の経験を基に、指示の疎通におけるズレの理由を解説しました。濱渦氏は「曖昧な指示がどう脳内で混乱を引き起こすか」に関して図解し、参加者たちに新たな視点を提供しました。その後、グループワークでは「この壁をどう解決するか」をテーマに、環境を改善するためのアイデアを話し合いました。
調整の仕組みの重要性
レバレジーズの取り組みも紹介され、約180名の精神・発達障がい者が活躍する中での、高い定着率(約90%)についても触れられました。同社のノウハウを元に、安全で柔軟な職場環境を実現するためには、環境を徹底して調整する姿勢が不可欠であることが強調されました。参加者はメモを取りつつ、実践的な知識を吸収していきました。
セミナーの意義と未来に向けて
セミナーの終盤では、VR体験を通じて感じたリスクについても適切に指摘されました。「VRで体験したからといって、全ての障がい者に同じ支援が必要とは限らない。大切なのは、その人に合った調整が何かを考えること」といったメッセージで締めくくられました。このように、単に同情ではなく、個々のニーズに応じた環境作りが必要であることを再認識する機会となりました。
企業の課題と今後の展望
2026年の法定雇用率引き上げを前に、企業の障がい者雇用の重要性とともに、どう接するべきか分からないという不安が採用のハードルとなっている現実があります。レバレジーズは、このような障がい者雇用の現状をVR体験を通じて解決し、自信を持てる採用環境を共有することを目指しています。今後も、企業が障がい者をその能力に応じて活かす「調整の技術」を広めていくことが求められています。
このような取り組みが広がれば、障がい者が持つ力が最大限に引き出され、企業にとっても大きな資産となることでしょう。レバレジーズは今後も、障がい者雇用を「守りの義務」と捉えるのではなく、「企業の資産」に変えるために、日々取り組んでいく必要があります。