大豊建設、AI議事録作成ツール導入
建設業界では、発注者、設計者、元請け、協力会社と様々な関係者が一堂に会し、プロジェクトの進捗について意見を交わします。このような会議の議事録は、参加者間の認識を調整し、プロジェクトを円滑に進めるために欠かせない要素です。しかし、これまでの議事録作成は手書きのメモやボイスレコーダーを用いたアナログな手法に依存し、負担を強いられてきたのが現状でした。
このような背景のもと、大豊建設株式会社(東京都中央区)が導入したのが、「LINE WORKS AiNote」というAI議事録作成ツールです。日々の会議で多くの時間を議事録作成に費やしていた同社は、効率化を求めた結果、この試験導入に踏み切りました。具体的には、会議後に録音した内容を再生し、メモを照合しながら議事録を作成する従来のプロセスに対し、AIによる文字起こしが果たす役割に期待が寄せられました。
試験導入の結果、音声認識の精度が高く、議事録作成に必要な時間の短縮が確認されたため、2025年8月からの本格導入が決定されました。特に評価されたポイントには、音声認識技術や話者分離機能があげられます。これにより、会議中の発言を的確に理解し、各発言者の意図を整理することが可能になりました。また、「LINE WORKS」と同じID・パスワードでアクセス可能なため、ユーザーにとっての利便性も高いと言えます。
文書の要約機能も注目すべき点です。会議の決定事項や次に行うアクションをまとめてくれるため、従来の煩雑な整理作業が大幅に軽減されます。大豊建設の情報システム部の落藤千輝氏は、実際に試行したことで得られた成果を高く評価しています。彼は「議事録の整理・作成が劇的に楽になり、手直しにかかっていた時間が1/10に減少した」と語っています。これにより、現場業務の集約的な効率化が進められることとなりました。
業務のデジタル化が進む中、LINE WORKS株式会社も「LINE WORKS AiNote」の導入を後押ししています。ビジネス開発マネージャーの谷ひかる氏は、「LINE WORKS AiNote」がもたらす価値を強調し、多くの現場担当者からの高い評価を受けていることを明かしています。先月のアップデートでは、カレンダー機能との連動も実現し、一次情報へのアクセスがさらにスムーズになりました。
今後、大豊建設では、LINE WORKSと共にこのAI議事録作成ツールを利用し、さらなる業務効率化を目指していく方針です。デジタル化が進む今、AI技術の導入は業務改善の一助となるでしょう。これからもその動向には注目です。
社名:LINE WORKS株式会社
本社:東京都渋谷区桜丘町 1番1号 渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー23階
設立:2015年6月
代表者:島岡 岳史
資本金:55億2,000万円
公式ウェブサイトをご覧ください。