老後資金に対する不安：65歳までに貯蓄した金額とは？

昨今、老後資金の準備が重要視されていますが、実際にどのくらいの資金を準備できているのでしょうか。ベンチャーサポート相続税理士法人の調査によると、65歳までに貯蓄した金額は「500万円未満」が最も多く、約7割の人が貯蓄額に対して不安を抱いていることが明らかになりました。

老後資金の貯蓄状況と実態

調査によると、約31.3%の回答者が65歳までに貯めた老後資金が「500万円未満」であると回答しています。これに対し「3,000万円以上」との回答は24%にとどまり、資産を持つ人と持たない人の間で二極化が進んでいることが浮き彫りになりました。

また、年金で生活を賄えているものの約37.6%が貯蓄に不安を感じているという結果も出ており、老後の生活に差し迫った危機感が反映されています。

老後資金の利用目的

老後資金の使い道について尋ねたところ、最も多かったのは「日常生活」と「医療費」で、80%以上の人がこの二つを挙げました。旅行や趣味、孫へのプレゼントなども重要な使い道とされていましたが、金額的にはそれほど多くは見込まれていない傾向にあります。

子どもの相続と資金の準備

興味深いのは、半数以上の人が「500万円未満」を子どもに相続すると答えている点です。一方、子どもを持つ30代から40代の回答者の約30%は「3,000万円以上」の老後資金準備を希望しています。この世代は老後資金のための貯蓄を月3万円未満に抑えている人が多く、貯蓄状況に対する認識と現実にギャップがあることが指摘されます。