実践的人材育成へ
2025-09-08 13:15:17

大学と企業が連携し「VUE」システムを導入、実践的人材育成へ

大学生の成長を支援する新たな評価システム「VUE」



日本の教育界に新たな風が吹き込まれる中、桐蔭横浜大学、東京家政学院大学、京都文教大学、日本文理大学の4つの大学は、ワークスアイディ株式会社と共同で、「VUE(Value & Understanding Evaluation)」という評価システムを開発しました。このシステムは、学生の学びと成長を多面的に評価し、自己理解を深めるための手段として機能します。近年、社会のニーズが高度化・多様化する中で、実践的なスキルを持つ人材の育成が求められており、こうした取り組みはその解決策の一つとされています。

プロジェクトの背景と目的



教育における評価の仕組みは、従来から大学教員による一方向の評価が主流でしたが、これでは学生が持つ潜在的な能力やあらゆる可能性を引き出すことが難しいという課題がありました。特に職業社会においては、多様な視点からの評価が重要視されており、360度評価の導入が進んでいます。このような時代において、学生自身の成長を教育・学習プログラム全体で捉えるための多面的な評価が求められています。

「VUE」は、学生が自身の成長を可視化するための新たなプラットフォームを提供します。これにより、学生は教員や他の学生、さらには企業や地域社会からも評価を受けることで、自分の学びを深めることができるのです。これは一方通行だった評価プロセスに新たな価値をもたらし、学生の自己調整学習サイクルを向上させることを目指しています。

具体的な取り組みとシステムの機能



このプロジェクトは、文部科学省および日本私立学校振興・共済事業団の支援を受けており、大学の連携越境学習プログラムを基盤として実施されています。このプログラムでは、参加大学の学生が合同で日本各地を訪れ、現地の企業や他の大学生と共同で課題解決に取り組むことが求められます。そこで発揮される能力を多角的に評価することで、学生自身の成長を支えます。

「VUE」の主な機能には、自身の評価や他者からの評価を集約する機能、PDF形式でのレポート出力、プライバシー設定、強固なセキュリティ対策、さらには過去の評価を外部から参照できる機能が含まれています。こうした仕組みにより、学生が直接的に自分の学びを確認し、今後の活動に活用できるようになります。

今後の展望



このシステムは2025年9月11日から13日にかけて、日本文理大学が主催する越境プログラムでトライアル運用が開始される予定です。その際、実際のフィールドワーク授業を通じて、参加学生の学びを評価し、記録する仕組みが実装されます。この取り組みによって、実践的人材の育成がどのように進むかが注目されるでしょう。

間違いなく新たな一歩



桐蔭横浜大学の森朋子学長は、「分厚い中間層を形成する実践的人材を育てるためには、地域社会や多様な生成との関わりが重要」と述べ、この取り組みを通じて学生の成長が適切に評価される環境が整うことに期待を寄せています。

ワークスアイディの坂原浩司取締役も、学生の「見えない力」の可視化が、企業との最適なマッチングを促進し、教育機関や企業全体に広がることを願っています。これにより、国際的にも競争力のある人材が育成されることでしょう。

このように「VUE」は、教育システムの再構築に寄与し、学生の成長を促す新たな道を切り開く重要なプロジェクトと言えるでしょう。


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