自動配送ロボットの導入実験が始まる
2025年8月22日、ヤマト運輸と株式会社WATTが手を組み、大規模マンションで自動配送ロボットの実証実験を開始します。この取り組みは、マンション居住者の荷物受け取りの利便性を向上させることを目指しており、同時にドライバーの業務負担を軽減することを狙いとしています。
実証実験の概要
この実証実験は、以下の2つの大規模マンションで行われます。最初の実証は、千葉県浦安市の「プラウド新浦安パームコート」で2025年8月22日から9月24日まで、その後、東京都品川区の「プラウドタワー目黒MARC」で2025年10月23日から12月10日まで実施される予定です。
実証内容は、特に大規模マンション特有の環境下で、自動配送ロボットの運用性能や障害物回避機能の検証、住民の満足度や運用コスト、利便性などの評価が行われます。
実証の流れ
1.
荷物の格納: 常駐スタッフがスマート宅配ボックスに荷物を格納します。
2.
情報の読み込み: スマート宅配ボックスが荷物のサイズとお届け先情報を読み込みます。
3.
受け取り方法の指定: 居住者は通知メールに記載されたURLから受け取り方法や日時を指定します。
4.
配送指示: スマート宅配ボックスが自動配送ロボットに配送を指示します。
5.
荷物の受け取り: 自動配送ロボットが荷物を受け取り、エレベーターやセキュリティドアの操作を行い、配達先へ移動します。
6.
通知と開錠: 指定場所に到着後、居住者に到着のお知らせとパスワードをメールで通知します。
7.
荷物の受け取り: 居住者は、機械の液晶画面にパスワードを入力し、自動配送ロボットのドアを開いて荷物を取り出します。対面での受け取りを希望した場合はチャイムが鳴ります。
無人での配達を希望する場合、自動配送ロボットは住居前に荷物を置くサービスも行います。
使用機材
この実証実験では、以下の機材が使用されます。
- - スマート宅配ボックス (W-Station): 荷物を自動で受け渡す機能を持ち、送り状を読み取り配送先を自動判断します。
- - 対面型自動配送ロボット (James mW): エレベーターやセキュリティドアを操作し、指定された場所へ配送します。
- - 非対面型自動配送ロボット (James W): 自動で荷物を届けるために設計されています。
背景と目的
昨今、都市部や再開発地域では1,000戸以上の大規模マンションが増加する中、居住者の荷物受け取りニーズはますます多様化しています。そのため、この実証実験では、配送ニーズや、24時間稼働可能な自動配送ロボットの新たな利便性を検証することが重要です。
将来的には、実証地域の拡大や他の宅配業者との連携も視野に入れています。2026年には実用化を目指して動き出す予定です。
お問い合わせ
詳細については、ヤマト運輸株式会社の宅急便部エリアマネジメント推進課までお問い合わせください。