IGSがインドで描く教育投資の未来
東京都渋谷区に本社を構える株式会社IGS(Institution for a Global Society)は、経済産業省の補助金を受けて、インドで若年層向けの「インパクト投資」による教育投資事業を開始します。
この事業は、企業が若者の教育に投資を行うことを新たな形で捉え、持続可能な社会を構築するための第一歩です。IGSは、教育投資が単なる寄付や支援ではなく、企業の成長にもつながる重要な要素であることを強調しています。
インパクト投資とは?
インパクト投資は、単に金銭的なリターンを追求するだけではなく、環境や社会にポジティブな影響をもたらす投資行動を指します。現在、この市場は急成長を遂げており、2024年には運用資産額が1兆5,710億ドルに達すると見込まれています。特に、人口増加が著しい「グローバルサウス」と呼ばれる地域では、企業が求めるスキルを持った人材の育成が不可欠です。
IGSは、中期経営計画の一環として、海外展開を進める中で、教育を通じたインパクト投資の市場を開拓し、持続的な人材育成エコシステムを形成することを目指しています。
調査事業の具体的内容
本調査事業では、インドにおける教育市場および労働市場の実態を分析します。企業が求めるスキルと、現地の若年層が持つスキルのギャップを明らかにし、デジタル技術を活用した教育支援の可能性について研究します。こうした分析をもとに、インパクト投資の評価基準を明確化し、企業にとっての教育投資が生む社会的および経済的リターンを見える化することを目指します。
また、これに伴い、デジタル技術を使用した教育評価制度を開発し、スキルマップの策定や、多角的な能力評価手法を検証します。これにより、インドでの人材育成と教育投資の有効性を高めていく方針です。
教育の未来に向けて
今回の取り組みは、企業にとって、安定した人材の確保や社会貢献を通じて信頼を得ることにつながります。また、教育投資の効果が定量的に測定されることで、企業の中長期的な戦略立案やリスク評価が容易になります。IGSはこれらの成果をもとに、国内外での教育関連サービスの充実を図る計画です。
IGSの強みはHR事業、教育事業、プラットフォーム/Web3事業という3つの領域です。これらの資産を最大限に活かし、企業向けのスキルマップ構築支援や、国際的な人材評価ツールを活用して、持続可能な教育改革を進めていきます。
日本企業のグローバル展開を支援
この取り組みを通じて、IGSは日本企業がインドでの市場機会を捉えるためのサポートを行い、ダイナミックな人材戦略を実現する手助けをしていきます。教育投資によるインパクトがどのように社会と企業に良い影響を与えるか、その実証を目指します。
今後もIGSは、「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」という企業パーパスのもとで、教育界の変革を推進していく考えです。インパクト投資を通じた新たな教育モデルが、さまざまな国での課題解決に貢献する日を楽しみにしています。