日本ゼオンとSOLIZEの共同による設計業務の進化とは?
近年、企業の競争力を高めるためには、技術革新だけでなく、その運用や設計プロセスの効率化が求められています。そんな中で、日本ゼオンとSOLIZEが手を組み、プラント設計のコアとなるP&ID(配管計装図)設計・レビュー業務において、新たな取り組みを行いました。この共同プロジェクトの目的は、設計品質の向上と安定化です。
課題の背景
日本ゼオンでは、高品質で安定した製品を提供するために、設計の品質確保が重要な課題となっていました。プラント設計に必要なP&ID設計・レビューでは、過去の設計経験やレビュー指摘が重要ですが、これらの知識は個人に依存しがちです。特に、ベテラン技術者の知見が他のメンバーと共有されず、判断基準のばらつきが問題となっていました。このような状況では、確認作業の増加や手戻りが生じ、設計プロセス全体の効率が低下する一因となっていました。
取り組みの内容
そこで、日本ゼオンはSOLIZEと共に、設計・検討・判断プロセスを徹底的に見直しました。具体的な施策としては、以下の内容が挙げられます:
- - 設計・検討・判断プロセスの細分化及び再構築
- - 判断基準と根拠の明確化・定型化
- - 組織内のナレッジの体系化
これにより、設計者は組織の知見を活用して検討を行うことが可能となり、設計品質の向上とその安定化が実現されました。また、レビュアーは個々の経験に頼ることなく、組織全体の知識に基づいたレビューが行えるようになりました。結果として、工数の削減と品質向上という二つの目標を同時に達成できる状況が整いました。
SpectA DKMの導入
本取り組みの肝は、SOLIZEが提供するナレッジマネジメントAIソリューション「SpectA DKM」の活用です。P&ID設計では、案件ごとの特異性が高く、多岐にわたる検討ポイントが存在します。このAIツールを用いることで、必要な知見を適切なタイミングで抽出し、プロジェクト全体で継続的に活用できる環境を整えています。これにより、設計者は迷うことなく適切な情報にアクセスでき、効率的に業務を進めることができるようになりました。
今後の展望
SOLIZEは、本プロジェクトで得られた知識や成果を基に、P&ID設計・レビューのみならず、より幅広い設計・エンジニアリング領域へと事業を拡大し、組織知活用の推進と業務品質向上に貢献することを目指しています。AI技術を駆使した新たな業務プロセスは、持続的な競争力を保持するための基盤として、今後も重要な役割を果たすでしょう。
日本ゼオンとSOLIZEのコラボレーションによるこの革新は、ただの技術向上にとどまらず、企業文化の進化や時代にマッチしたものづくりを実現するための大きな一歩です。これからのものづくりは、より革新と持続可能性を求められますが、その中でAI技術の活用は欠かせない要素となるでしょう。