副業人材マッチングサービス『lotsful』による定点調査の概要
副業人材マッチングプラットフォーム『lotsful』を運営するパーソルイノベーション株式会社が、2025年の秋に実施した定点調査の結果が発表されました。この調査は、四半期ごとに副業に関する実態を把握するもので、今回で15回目となります。調査は、実施状況に加え、デジタルデバイスの活用や情報収集のチャネル、さらに今年のキャリア観に影響を及ぼしたテーマを探る内容となっています。
副業実施率と意向の変化
調査によると、副業を実施している人の割合は42.0%に達し、前回の2025年8月調査から2.5ポイントの増加が見られました。経営企画職においては副業実施率が11.9%と急増しており、戦略部門の人たちにも副業の広がりが確認されています。一方で、今後の副業実施の意向についても51.8%が「実施するつもり」と答え、こちらも前回の調査から3.8ポイントの増加です。
副業を希望する理由
副業を希望する理由として最も多かったのが「自由に使えるお金を増やしたい」とする39.5%の回答で、経済的な自由が主要な動機であることが分かりました。また、企業による副業の推奨・容認が15.7%と過去最高の回答率を記録し、制度の整備が副業の意欲を後押ししていることが明らかになりました。
副業月収の変化
副業経験者に尋ねたところ、月収が30万円以上の割合が前回調査から増加しており、専門性を生かした副業の傾向が強まっていることが示唆されています。これは、特に経営企画職においての実施率が高まっているため、スキルを活かした副業が根付いてきたことを意味しています。
情報収集の動向
副業に関する情報収集チャネルでは、YouTubeが最も多く30.0%に達しましたが、高年収層ほど「知人や同僚からの口コミ」を重視している点が興味深いところです。年収1,000万円以上の層では、口コミによる情報収集が主流となっており、信頼性の高い情報源を求める傾向が確認されました。
デジタルデバイスの利用状況
デジタルデバイスの利用状況に目を向けると、副業経験者はスマートウォッチや複数のデバイスを活用していることが多く、デバイスの買い替えサイクルも短い傾向にあります。全体では27.5%が「決まっていない」と回答した中、副業経験者においては44.6%が1〜2年での買い替えを行い、短期間で新しい環境に適応していることが明らかになりました。
2025年のテーマ
2025年のはたらき方やキャリアに影響を与えたテーマとしては、「生成AI」や「政治・経済の変化」が挙げられ、特に副業経験者はこの変化に対して敏感に反応していることがうかがえます。特に生成AIに関する関心が高く、この流れは新しい働き方の広がりを支えていると言えます。
最後に
今回の調査からは、副業が単なる収入源に留まらず、キャリア形成やスキルアップの手段としても重要視されていることが浮き彫りになりました。『lotsful』は今後も、働き方や副業に関しての啓発を続け、様々な職種でのマッチングを提供していくことでしょう。