タノムが実現した新機能と物流業界の現状
卸売業者が抱える物流問題の解決に注力する株式会社タノムは、自社の受発注管理システム『TANOMU』に新機能を追加しました。この新機能は、低ロット発注が主流の卸売業界において、配送の効率を大幅に向上させることを目的として設計されています。
最近の物流業界の変化
通販市場の拡大に伴い、宅配便の取扱個数は急激に増加しています。5年前には約43億個だった取扱量が、現在では約50億個に達しています。また、2024年に施行されるトラックドライバーの時間外労働の上限規制は、「物流の2024年問題」として広く認識されており、輸送能力の不足が懸念されています。これにより、卸企業は人件費の高騰やドライバー不足などの深刻な問題に直面しています。
タノムの新機能とは?
新たにリリースされた機能には、最低注文金額の設定と送料設定の2つがあります。これにより、発注者は一度の発注での金額を調整し、少ない配送でも効率的に行えるようになります。たとえば、卸側が5,000円の最低注文金額を設定すると、発注者はその金額以上でなければ発注を行えなくなります。また、送料についても、一定金額以上なら無料とする設定が可能です。これにより、発注者はまとめての発注のメリットに気づきやすくなります。
物流業界における期待される効果
新機能の導入により、卸業者は口頭での発注依頼に頼らず、システム上で最低注文金額を設定・通知することができるため、発注側の習慣を変えやすくなります。また、送料の明示化により、発注者は無駄な送料を避けるためにまとめて発注する意識が高まります。手動で行っていた送料の追加作業も自動化され、業務の効率化が進むことで、営業活動にかかる負担が軽減されるでしょう。
タノムのビジョン
株式会社タノムは、卸業界のデジタル化を通じて、効率的な営業活動や業務改善を目指しています。非接触型の営業スタイルが求められる時代、タノムはユーザーのニーズに合わせた機能の拡充を続け、業務のデジタル化を支援しています。2023年現在、タノムはすでに10万以上の店舗に導入されており、業務の効率化と売上の拡大を実現しています。
このように、タノムの新機能は物流業界の問題解決に向けて重要な一歩となり、卸売業者や発注者にとって、より良い取引環境を提供することでしょう。今後もタノムは、市場のニーズに合わせたサービスを展開し、業界全体の発展に貢献していくことを目指します。