震災の記憶と美
2025-01-31 21:39:49

蓮井幹生写真展「朽ちゆく果てにも美は宿る」震災の記憶を映す特別なレセプション

蓮井幹生写真展「朽ちゆく果てにも美は宿る」



2025年1月19日、東京・南青山にあるYUGEN Galleryにて、蓮井幹生の写真展「朽ちゆく果てにも美は宿る」のレセプションが開催されました。本展は、2024年の能登半島を襲った地震によって損なわれた陶器を題材にした作品を中心に構成されており、震災の記憶と祈りを呼び起こす特別な意味を持っています。

損傷を記録した写真作品



本展に展示されている作品は、石川県小松市の九谷焼の名窯・錦山窯で作られた陶器が主役です。能登半島地震で破損した状態をそのまま写真に収め、壊れたものの中に宿る美しさを再評価し、日常の価値観を問い直す大きな役割を果たしています。写真家の蓮井幹生は、震災後から東北の復興を見つめ続けており、この作品もその延長線上にあるものです。

レセプションでは、蓮井と共に対談に参加したのは、吉田幸央氏と吉田るみこ氏、彼らは錦山窯の四代目です。トークセッションでは、壊れた陶器について考えると同時に、復旧に向けた想いを語り合いました。

美とは何かを考える



「壊れたものをどう扱うか」というテーマは、アートだけにとどまらず、生活の中での大切な問いでもあります。托卵のように否定せず、その中に美しさや新たな価値を見出すことが、震災を経験した人々にとっては切実な問題です。この美の発見は、蓮井の写真表現と深く響き合います。

祈りのようなパフォーマンス



トークセッションの後には、オーボエ奏者の三輪あかね氏と、ダンサーの上村なおか氏による特別なパフォーマンスが行われました。彼らの演奏と動きは、互いの息遣いを感じながら織りなされ、非常に感情豊かな体験を生み出しました。このパフォーマンスは、壊れた陶器と向き合い、新たな可能性を見出すという展覧会のテーマと強く結びついていました。観客は、過去を背負いながらも未来へ進む姿を目の当たりにし、心に深い感動を与えられました。

本展について



このような活動を通じて、YUGEN Galleryは、震災を語り継ぐ一助となる作品の数々を紹介し続けています。なお、本展は2025年2月2日まで開催され、そして福岡への巡回も予定されています。作品の売上の一部は、能登半島地震復興支援のために寄付されるとのことから、アートを通じた支援の形も提案されています。

来場者は、損傷がもたらす新たな視点を見つけ、陶器の美しさとその背後にある物語を再発見する機会を得ることができました。これからも、蓮井幹生の作品とその活動から目が離せません。みなさんもぜひ、会場でこの特別な空間を体験してください!


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