パンチ工業がラボラトリーオートメーションに参入
パンチ工業株式会社は、ラボラトリーオートメーション(LA)の分野に本格的に参入することを発表しました。この新たな取り組みは、研究者や分析技術者と協力し、より効率的な自動化装置の提案を実現することを目的としています。FA技術に基づき、長年にわたって積み重ねた金属加工技術を活かし、研究・分析現場における業務の効率化と品質向上をサポートします。
ラボラトリーオートメーションとは
ラボラトリーオートメーションは、試薬の分注や細胞の培養、データ収集など、手作業で行っていた実験室作業を自動化する技術を指します。特に重要な役割を果たす「前処理」は実作業時間の約60%を占めており、研究者たちが高度な解析や思考に集中できるようにするための支援を行います。
背景と自動化ニーズ
欧米ではすでに自動化の導入が進んでいますが、日本ではその流れが遅れています。研究者の間での自動化装置に関する知識の不足や、既製品の販売が中心でカスタマイズの対応が少ないことが一因です。パンチグループは、FA分野での経験を活かし、顧客のニーズに合わせた自動化システムの構築に取り組むことができる企業です。
パンチグループの強み
1. 構想段階からの支援
パンチグループは、仕様書の作成が難しい顧客に対し、実作業を現地で確認しながら、FAの視点から分析を行います。要件定義を研究者と共同で行うことで、ノウハウとFA技術のギャップを解消し、工程分析から設計・製造まで一貫した支援を提供します。
2. カスタマイズ対応
ラボ自動化装置の一つである自動分注装置は、顧客が使用する器具や治具に合わせたカスタマイズが可能です。これにより、顧客自身で精度の校正ができるようになり、運用上の負担を軽減します。多様な機能を持つモジュールから、必要な機能を選んでカスタマイズすることも可能です。
3. コストパフォーマンスの最適化
設計段階からシンプルな機構を追求し、コストと性能の最適なバランスを実現。また、50年の歴史ある金属加工技術を活かし、安定した供給体制を整えています。
4. メンテナンスサービス
既存の装置に必要な消耗部品の供給も行っており、3D計測技術を使用して、迅速な対応が可能です。これにより、保守部品の高額さや取り寄せに時間がかかる問題の解決に寄与します。
デモ機による実演
都内拠点では、自動分注装置のデモ機を展示しており、実際の動作を確認できます。多様なチューブに対応した操作が可能で、顧客が普段使用している器具を使用した精度の高い分注が実現します。デモ機の確認希望者は、問い合わせを通じてご連絡ください。
取り組み事例
パンチ工業では、HPLCの前処理自動化をはじめとし、様々なプロセスでの自動化に取り組んでいます。具体例としては、材料開発や創薬開発分野での自動化も含まれています。これらのケーススタディは、特設サイトで詳しく紹介されています。
サポートと連絡
パンチ工業株式会社のFA事業部では、今後の研究・分析現場の自動化を進め、さまざまなニーズに応えるべく若い力を注ぎ込んでいます。興味のある方は、ぜひ公式ウェブサイトやYouTubeチャンネルをご覧ください。
これからのパンチ工業の動きにご期待ください!