日本初の試み:札幌市が外国人バスドライバーを育成
札幌市が新たに開始する「令和8-10年度外国人バス運転手養成支援業務」は、地域のバス運行を支えるための重要な取り組みです。このプロジェクトでは、教習所系スタートアップ企業「テトラ・シフト」が受託者として参加し、質の高い運転手を育成します。
背景と目的
日本のバス業界は深刻な人手不足に悩まされています。2030年度には運転者が3万6000人不足すると予測されており、平均年齢も55.3歳と高年齢化しています。札幌市でもバス運転手の64%が50代以上で、路線バスの運行維持が急務となっています。このような背景から、政府は外国人労働者の「特定技能」制度に自動車運送業を追加し、国外から優秀な人材を受け入れることにしました。
プロジェクトの内容
このプロジェクトでは、テトラ・シフトが既存の外国人バスドライバー育成プログラムを活用し、日本の交通ルールや運転マナーをベトナムで学んだ上で、日本における免許取得と生活支援を提供します。具体的には、入国前から日本の交通規則や運転技術を習得できるよう、教科書や動画講義などを活用します。そして、入国後は提携する教習所で日本の免許を取得するサポートが受けられます。
研修プログラム
1. 入国前教育
独自に開発した教科書やオンライン講義を使い、運転技術の基礎を固めます。これにより、来日後の免許取得がスムーズになります。
2. 現地での実車訓練
ベトナムの教習所で実際に運転の訓練を受け、事故防止や教習の効率化を目指します。
3. 普通免許からの取得
一般的には外免の切替で済まされがちな外国人運転手ですが、このプロジェクトでは無理なく普通免許を取得することが可能です。日本の教習所での徹底した指導を受け、質の高い運転手を育てます。
受入れ企業とその意欲
受入れ先企業には、ジェイ・アール北海道バス、株式会社じょうてつ、北海道中央バスの3社が名を連ねています。各社はバス運転手の確保に向けて、このプロジェクトを重要視し、地域の交通インフラを支える思いを語っています。
今後のスケジュール
同プロジェクトは段階的に進行し、2026年5月からはベトナムでの人材募集が開始されます。2027年11月の入国を見越して、日本の交通ルールや業界の知識を習得する計画です。2028年10月末までの期間中、定期的なサポートや研修も行います。
まとめ
今回のプロジェクトは、札幌市が地域争点として取り組むべき課題に対する解決策の一つです。テトラ・シフトの実績と技術を武器に、外国人バスドライバーの名にふさわしい、安心安全な運転手を育成し、地域の交通を支え続けることが期待されます。今後の動向に注目が集まります。