発達障害への理解の深化と保護者の支援状況
株式会社LITALICOが運営する発達支援ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」は、2026年6月に実施したユニークな意識調査「ユーザーサーベイ2026」の結果を発表しました。この調査では、発達障害や多様な特性を持つ子どもたちを育てる保護者や支援者、当事者たちの声が反映されており、発達障害に対する社会の理解がどのように進んでいるのかがわかる内容となっています。
調査の概要
調査では、全体の911名のうち、主に保護者63%、支援者23%、当事者は8%と、保護者からの意見が圧倒的に多かったことが特徴です。特に、発達障害に関する診断名としては自閉スペクトラム症(ASD)が最も多く78.8%でしたが、ADHDや知的障害の割合も見逃せません。これにより、発達障害に関する見方の多様化が進んでいることも示唆されています。
社会的理解が深まる中での実感
調査において、発達障害に対する社会の理解度について尋ねた所、62.8%の保護者が「やや深まってきた」と感じていることがわかりました。これは、多様性に対する意識の高まりの影響であり、社会全体で発達障害へ理解を深めようとする姿勢が見て取れます。これに伴い、今後は発達障害に対する受容がさらに浸透することで、支援体制も強化されると期待されます。
保護者の働き方の変化
一方、保護者自身の働き方にも変化が見られ、57.9%の方が子どものサポートに合わせて「変化があった」と回答しました。具体的には、勤務時間の変更や在宅勤務を選択するなど、柔軟な働き方を実現している状況が浮き彫りになっています。ただし、この柔軟性がある一方で、休職や転職を余儀なくされている保護者も多く、働き方と子育ての両立が依然として厳しい様子が伺えます。
保護者のメンタルヘルスが重要
調査結果からは、保護者自身が感じるメンタルヘルスの負担も浮かび上がりました。76.2%の保護者が自分の心の健康に変化を感じており、支援や休息の必要性が叫ばれています。特に、子どもの成長をサポートするには、保護者自身が心身ともに健康であることが不可欠です。
このような状況を受けて、子どもを支えるためには、まず家庭全体への支援が必要であるとの声が各所から聞かれています。発達障害に対する社会の理解が深まる中で、今後は保護者が孤立しないような支援体制の整備が急務となっています。
専門家の見解
井上雅彦教授は、「発達障害者支援法が掲げる家族支援の充実が必要であり、支える側への配慮が重要」と述べており、全体の支援体制の見直しが求められるとしています。保護者だけではなく、子どもたちのためにも、家庭への具体的な支援が必要です。
まとめ
LITALICO発達ナビは、今後も必要となる情報を提供し、社会全体での発達障害への理解促進に努めていきます。個人に合わせたサポートができる社会を目指して、引き続きの情報発信に力を入れていく所存です。