最近、リモートワークの普及が進んでいる中、オフィス勤務に戻る企業が増えてきています。コロナ禍でのリモートワークが普及したものの、企業は社員のコミュニケーション不足や生産性低下を危惧しています。そこで、ビジネスパーソンの実際の働き方について洞察を得るため、リブポート株式会社が実施した「ビジネスパーソンの働く環境と生産性に関する実態調査」の結果をお伝えします。
調査対象は、リモートワーク経験のあるビジネスパーソン331名で、調査期間は2025年2月14日から2月17日まで実施されました。結果は興味深いもので、44%を超えるビジネスパーソンが「オフィス勤務」を自らの基本的な勤務形態に選んでおり、まずはこのデータから現在のビジネスシーンの傾向が掴めます。
現在の勤務形態は?
1位は55.9%の人が「オフィス勤務」、続いて「ハイブリッドワーク」が25.4%、最後に「リモートワーク」が18.4%という結果でした。このことから、リモートワークが一般的に実施されているにもかかわらず、オフィス勤務の方が圧倒的に占めていることが分かります。
生産性と勤務環境の関係
調査の中で、最も生産性が高いと感じる勤務環境について尋ねたところ、42.3%が「オフィス勤務」と回答。続いて31.1%が「ハイブリッドワーク」、26.0%が「リモートワーク」と続きました。このように多くのビジネスパーソンがオフィス勤務を生産性の高い環境だと認識している理由は、主に「直接コミュニケーションが取りやすいこと」と「集中できる環境」が挙げられます。
各勤務形態のメリット
オフィス勤務が生産性を高める理由について見てみると、回答者の40.7%が直接コミュニケーションが取りやすいためと述べました。次に、仕事とプライベートを分けやすいことが24.3%、集中しやすい環境が整っているためが22.9%という結果です。
一方で、リモートワークが生産性を高めると感じる人は、37.2%が「通勤時間がなく、業務に充てる時間が増える」という点を挙げています。自宅で快適に働けることや、周囲の雑音から解放されて自己に没頭できる環境もポイントです。
さらに、ハイブリッドワークについては、「集中が必要な業務はリモートで、協力作業はオフィスで」といった柔軟な働き方の良さが24.3%に支持されています。これは、オフィス勤務とリモートワークのメリットを両立させられるからです。
今後の企業に必要なオプション
調査結果が示す通りリモートワークを経験したビジネスパーソンの多くは、ハイブリッドワークの柔軟性向上や、リモートワークを前提とした制度の充実、またオフィス設備の整備を望んでいることが確認できました。これらは、今後のビジネス環境をより良くするためには欠かせない要素になるでしょう。
まとめ
リブポート株式会社の調査から、ビジネスパーソンの働く環境や生産性の実態が浮かび上がりました。オフィス勤務が依然として効力を保っている一方で、ハイブリッドワークの導入は双方の良さを引き出していることが確認されました。これからの企業は、より柔軟な働き方を通じて、社員の働きがいを高める施策が求められます。