電通総研、東北大とStudio OusiaがAIコンペで優勝！新たな研究と応用の可能性を探る

電通総研がAIコンペで優勝！

株式会社電通総研が、国立大学法人東北大学、株式会社Studio Ousiaと共同で参加した国際AI会議「NeurIPS 2025」において、コンペティションのオープンソース技術部門で優勝を果たしました。この成果は、AI技術における新たな研究の成果であり、今後の実用化に向けた重要なステップとなるでしょう。

NeurIPSとは？

「NeurIPS」は、機械学習や深層学習の分野で注目される国際会議です。そこで行われるコンペティションは、最新のAI技術が集まる場でもあり、主に学術的な視点からの技術検証や進化を探るためのものです。

今回のコンペでは、「MMU-RAG」という課題に挑戦。特に、長文形式の質問応答を高精度かつ効率的に行う能力を評価される競技でした。電通総研、東北大学、Studio Ousiaの共同チームは、オープンソース技術を駆使し、これを実現しました。

コンペティションの概要

「MMU-RAG」は、Massive Multi-Modal User-Centric Retrieval-Augmented Generationを略した名称で、AIがユーザーの質問に対して、自律的に必要な情報を収集し、回答を生成するシステムを競うものです。このプロセスには、深い検索意図の理解、新たな情報の収集、信頼性の評価、高品質な洞察の生成が含まれます。

Deep Research技術の特長

電通総研のチームは、Deep Researchと呼ばれる高度な情報検索および分析システムを活用しました。これは、ユーザーの質問に対し、専門家が作成した調査レポートに匹敵する精度での回答を提供することが期待されています。この技術は、マーケティングや金融データの分析、学術研究など、さまざまな分野で活用されることが見込まれています。

背景と目的

電通総研は、生成AIを自社のソリューションに生かすため、Deep Research機能を重要な技術と位置付けています。国内外の先進技術を取り入れつつ、この技術をオープンソースで実用化することで、高い研究成果を発揮することを目指しています。

コンペティションに向けた取り組みと成果

今回のプロジェクトでは、Studio Ousiaの技術者たちが中心となり、独自のアルゴリズムを駆使して長文応答の精度を向上させました。特に、自動評価のためのフレームワークを構築し、ハイパーパラメータの調整を行うことで、求められる情報を的確に探し出すシステムを実現しました。

この結果として、Best Static Evaluation部門において高評価を獲得。これにより、オープンソース技術のみを基盤にしたDeep Researchシステムとして、新たな知見を獲得しました。

今後の展望

電通総研は、得られた知見と技術を基に様々な領域でのリサーチ機能を強化し、業務効率化と質の向上を図る計画です。特にデジタルファイナンス分野での応用が期待され、業界におけるデジタルトランスフォーメーションにおいて中心的役割を果たすでしょう。

私たちは、これを新しい価値の創出として人々に提供し続けていく所存です。