キャリア形成の悩みとロールモデルの必要性
最近の調査によると、キャリアについての不安を抱えている社会人は非常に多く、その中で特にロールモデルが欲しいという声も挙がっています。パーソルキャリア株式会社の調査機関『Job総研』が2026年に実施した意識調査では、469名の社会人を対象にキャリアに関する悩みや必要なサポートについて探る内容が示されました。この調査結果からは、現代社会におけるキャリア形成の複雑さと、それに伴う不安が浮き彫りにされました。
調査の概要
調査は全国の社会人男女(20〜50代)を対象に、2026年の6月に実施されました。調査方法は主にインターネットで、469名から有効回答を得ました。この結果は、キャリア形成における現代の課題を浮き彫りにしました。
キャリアに対する不安の実態
調査結果によると、85.1%の回答者が現在、何らかのキャリアに関する悩みを抱えていると答えています。多くの人がキャリアについての多様な選択肢を持ちながら、同時に不安を感じることが明らかになりました。特に、年収や労働環境に関する問題が多くの人にとって上位の悩みであり、仕事に対する不安感が広がっている様子がうかがえます。
相談できる相手がいない理由
キャリアの相談相手が「いない」と答えた人は、全体の59.7%を超えており、その理由の多くは本音を話すことが難しい、あるいは真剣に相談できる人がいないということでした。現代の職場環境では、対話が減少しつつあり、特に職場の人間関係が希薄になっていることが影響しているのかもしれません。
ロールモデルの重要性と課題
調査では73.5%の人がロールモデルを求めており、多くは「目指したい存在」を探していることがわかりました。しかし、79.6%の人はロールモデルを見つけるのが難しいと感じており、特に自分と似た境遇の人が少ないことが原因とされています。多様化したキャリアの中で、相応しいロールモデルを見つけることが難しくなっていると言えるでしょう。
ジェンダーによる違い
男女別で見ると、男性の方がロールモデルを求める傾向が強く、見つけにくさを感じている傾向がありました。特に、男性は従来の明確なキャリアパスが曖昧になり、どのように生きていくかを模索していることがわかります。一方、女性も同様にロールモデル不足を感じつつ、特有の課題を抱えています。
若者とロールモデル
年代別で見ると、特に20代の若者がロールモデルを強く求めていることがわかりました。若年層ほど将来像を描くための指針となるロールモデルを必要としている一方で、見つけにくさを感じていることが調査からはっきりと示されています。
結論と展望
この調査結果からは、キャリアや仕事における相談相手とロールモデル双方の不足が深刻であることが見えてきました。転職やフリーランス、リモートワークといった新たな働き方の普及が進む中、かつてのように身近に頼れる存在が減りつつあることも原因の一つです。これからは、一人の理想的なロールモデルを見つけるのではなく、複数の人々からそれぞれの経験や考え方を汲み取り、自分自身のキャリアを設計していくアプローチが重要になってきそうです。企業側も、多様なキャリアの選択肢を示したり、支援する環境を整えることが求められるでしょう。これによって、社会人が自分のキャリアをより良く形成できる助けになればと考えます。