三菱UFJ銀行がAIロールプレイングツール「iRolePlay」を導入

三菱UFJ銀行が導入するAIロールプレイングツール「iRolePlay」

SCSK株式会社は、株式会社インタラクティブソリューションズが開発したAIロールプレイングソリューション「iRolePlay」を三菱UFJ銀行に提供することを発表しました。この取り組みは、国内金融業界における営業力強化と人材教育の新しい文化を築くことを目的としています。

AIを活用した人材育成の背景

企業の持続的な成長には、優秀な人材の確保と育成が不可欠です。しかしながら、多くの企業が直面する共通の課題として、教育に必要な人材や時間が不足していることがあります。そのため、新規採用者を素早く戦力化することが難しくなっています。加えて、業務の複雑さや顧客の多様化に伴い、従来のオフライン研修やOJT（オン・ザ・ジョブ・トレーニング）だけでは十分とされるスキルの向上が促せなくなっています。

SCSKは、このような課題に応えるために、AI技術を用いた新しい研修モデルを展開することを決定しました。「iRolePlay」は、従業員が「いつでも」「どこでも」トレーニングを繰り返し行うことができる環境を提供し、短期間で即戦力となる能力を身につける手助けをします。

三菱UFJ銀行での「iRolePlay」の活用

三菱UFJ銀行は、「iRolePlay」を通じて、自主的に学び続ける人材の育成を進め、相互支援の文化を促進しています。このソリューションは、営業担当者が対象となっており、従来の対面研修に代わってリアルタイムでAIと対話しながらトレーニングを行うことが可能です。

特に「1問1答モード」は、金融商品についての基本的な知識を習得するためのセルフラーニングを実現し、新入社員や営業経験の少ない社員の早期戦力化に寄与しています。三菱UFJ銀行側のコメントでも、従業員のロールプレイングにおける訓練の重要性が述べられ、時間の制約を克服するためにAIを用いる決断が評価されています。

未来に向けての展望

今後、三菱UFJ銀行は新卒や中途採用者を中心に「iRolePlay」の利用範囲を拡大する計画を持っています。また、拠点にそれぞれいる優秀な人材の営業知識をデジタル化し本部とつなげることで、全社的な人材育成を促進するという展望も持っています。このシステムにはユーザビリティの向上や自主学習の促進などの機能改善が期待されています。

「iRolePlay」の特徴と提供される価値

「iRolePlay」は、実践的なスキルを磨き、人材育成文化の形成をサポートするツールです。従来の研修に必要な台本や設定の手間を排除し、企業が既存の動画やマニュアルをアップロードするだけで、AIが効果的な学習体験を構築します。

SCSKは、このソリューションの導入から活用までを一貫してサポートし、金融業界での知識と経験を活かしながら、企業の業務に即した質の高い学習シナリオを提供しています。加えて、導入後もデータ分析を通じて、営業スキルの向上に貢献します。

セミナーの開催について

2025年9月25日には、三菱UFJ銀行、インタラクティブソリューションズ、SCSKの3社で共催セミナーを開催します。このセミナーでは、取り組みの具体的な成果や今後のビジョンについて詳しく解説される予定です。AIと人材育成の未来についての興味深いセッションとなることでしょう。

今後も三菱UFJ銀行とSCSKは、顧客の成長を支えるための人材育成ソリューションに取り組んでまいります。持続可能な成長を支えるために、AI技術を駆使した新しい教育モデルの開発は、これからの企業の競争力を左右する重要な要素になるでしょう。