旭化成が「K 2025」で革新的なプラスチック技術を発表!
2025年10月8日から15日にかけて、ドイツのデュッセルドルフで開催される世界最大級のプラスチック・ゴム産業展示会「K 2025」に、旭化成株式会社が出展します。この展示会では、環境に配慮した革新的な素材や技術が多数紹介されます。特に注目すべきは、PFASフリーのポリアミド樹脂新規グレードとCFRP(連続炭素繊維強化プラスチック)のリサイクル技術です。
PFASフリーのポリアミド新グレード「レオナ™」
PFAS(ペルフルオロアルキル物質)規制が進む中、旭化成はポリアミド樹脂のシリーズ「レオナ™」に新たなグレードを追加しました。この新しい樹脂は低摩擦性を持つPFASフリーで、自動車部品、ロボット、OA機器、さらにはスポーツ用品など、さまざまな用途に対応可能です。フッ素樹脂と同等の低摩擦性能を確認しており、摺動に優れた特性を持つこの素材は、今後の市場において強力な選択肢となるでしょう。
革新的CFRPリサイクル技術
旭化成が開発した新しいリサイクル技術は、電解硫酸を用いてCFRPの樹脂マトリックスを完全に分解し、連続炭素繊維として高品質な状態で回収することができます。これにより、従来のリサイクル技術による短繊維化の問題を克服し、費用対効果に優れた持続可能な素材循環が実現します。展示会では200メートルを超えるリサイクル連続炭素繊維が実物展示されます。
バイオベース複合材料の展示
さらに、旭化成はコットンリンター由来のセルロースナノファイバー(CNF)を活用したバイオベースの複合材料も披露します。CNF強化されたPA樹脂は、高い寸法精度を保ちながら賢く3Dプリンティングを行うことができるため、特に精密な部品製作に適しています。製造現場で使われる治具やカスタマイズが求められる義肢装具など、幅広い用途に対応可能な優れた素材です。
自動車部品の軽量化に寄与する素材
旭化成は、自動車部品の軽量化と製造工程の効率化に貢献するさまざまな素材を展示します。例えば、透明光学樹脂「AZP™」は、VR/AR機器や自動車のヘッドアップディスプレイ(HUD)において、抜群の光学性能を提供しています。この素材のデモ展示を通じて、参加者はその優れた特性を体験できます。
また、SEBS素材は接着剤を使用せず、一体成形が可能で、強固な化学結合により新しい製造方法の展開を促進します。
未来の技術と旭化成の取り組み
旭化成は、mPPE樹脂を使用して自动車向けミリ波レーダー用導波管スロットアレーアンテナを開発しました。この技術により、射出成形による樹脂製アンテナの量産が実現し、コスト削減とスケーラビリティ向上に繋がります。
「K 2025」において旭化成は「ホール8a・ブースE23」で各種新技術と素材を展示します。詳細については、公式特設サイトをぜひご覧ください。