米の新たな可能性を切り拓く！「玄米スプラウト」の共同研究が始動

「玄米スプラウト」で健康的な食生活を提案

健康意識が高まっている現代人に向けて、株式会社吉野家ホールディングス、筑波大学、菱熱工業が共同で新しい食材「玄米スプラウト」の実用化に向けた研究を開始しました。この新たな取り組みは2025年7月からの実用化を目指しています。

「玄米スプラウト」とは、名前の通り、玄米を若芽が出るまで発芽させたもので、これまでの穀物としての捉え方を突破し、野菜としての利用を可能にします。これにより、風味や栄養の観点からも、日常の食事に簡単に取り入れられる価値を提供します。

玄米スプラウトの栄養価

玄米自体が栄養価の高い食品として知られていますが、発芽させることでさらにビタミンCやβ-カロチン、GABAなどの栄養素が豊富に含まれるようになります。栄養価が向上するだけでなく、クセのない味わいはサラダや炒め物、さらには和え物などさまざまな料理に応用できるため、手軽に栄養を摂取できます。

また、水耕栽培による生産方式は、環境変化にも強いため、安定した供給が可能であることも大きな魅力です。持続可能な食材として、その存在価値は今後ますます高まるでしょう。

研究の背景と進捗

この「玄米スプラウト」の研究は、筑波大学生命環境系の粉川美踏准教授が中心となって行われており、2018年から試行錯誤を重ねた結果、栽培の条件や技術が確立されてきました。新芽がわずか数日で食べられるサイズに成長するための具体的な技術も進展しています。さらに、2021年には特許も取得し、これにより研究成果の実用化に向けた道筋が着実に進んでいます。

企業の協力を得て、吉野家ホールディングスと菱熱工業が研究に参画していることで、実用化に向けた具体的な計画が進行しています。吉野家では、2025年3月からスケールアップに向けた実験も開始しており、量産体制の構築や商品化を視野に入れた取り組みを強化中です。

食文化への影響

本共同研究を通じて、米の新しい利用法が提案され、日本人にとって重要な主食としての位置付けが見直されます。米は日本の食文化の中心にありますが、新しい形で提供されることで、さらに食生活に貢献できると考えられます。安定した供給とともに、米の需要が満たされることで、食品産業への効果も期待されています。

まとめ

新しい食のトレンドとして注目される「玄米スプラウト」は、ヘルシーな食生活を支える大きな可能性を秘めています。吉野家ホールディングスは、皆様に安心・健康的な食事を提供することを使命とし、次世代へと受け継がれる持続可能な食文化を創造するお手伝いをすることが目標です。この新たな食材が普及することで、私たちの食事スタイルが大きく変わる日も近いかもしれません。