子どもたちが環境を学ぶ新たなカードゲーム「マイアース新宿版」

新宿のカードゲームで楽しく環境を学ぶ

新宿区において、子どもたちが楽しみながら地域の環境や生態系について学ぶことができるカードゲーム「マイアース新宿版」が制作されています。このプロジェクトは、宝塚大学や成女高等学校、JFL所属サッカークラブのクリアソン新宿、NPO法人SoELaなどが連携し、新宿区の協力を得て進行しています。

トライアルの実施

最近、柏木地区で「マイアース新宿版」のプロトタイプカードを使用した実証試験が行われました。11月16日には、地域イベント「新宿かしわまつり」で体験ブースが設置され、訪れた親子が自由に参加して楽しむことができました。

ブースでは、クリアソン新宿の選手やスタッフ、さらには成女高等学校の生物部の生徒がカードゲームの進行を担当。親子や子ども同士の対戦が自然と生まれ、ルールを覚えた子どもたちは何度もゲームを繰り返しプレイしました。このトライアルを通じて、子どもたちが楽しむポイントや環境課題をどのように伝えるかといった貴重な知見が得られ、今後の教材制作に活かすための基盤が整いました。

柏木ライブでの授業実践

12月12日には、新宿区立柏木小学校で、3年生から6年生までの児童20名を対象に「柏木ライブ」という授業が行われました。この授業は、地域の問題解決や活性化を目指す起業型探究プロジェクトの一環。授業の前半では、クリアソン新宿の西山大輝が「マイアース新宿版」の趣旨や遊び方を紹介し、児童たちは「地球温暖化チーム」と「生物多様性チーム」に分かれ、対戦しながら新宿の環境について学びました。

特別カードを通じて環境に貢献する企業についても学び、児童たちはその意味を直感的に理解していきました。後半では新宿に生息する生き物を調べ、オリジナルカードを制作する活動にも取り組み、ミミズやカラスなど身近な生物を題材に選んで、熱心に考えました。

教員からの反響

柏木小学校の菅野海都教諭は、子どもたちが環境問題を学ぶ機会が少ない中、マイアース新宿版が身近な自然やその保護の重要性を理解する助けになっていることに感謝を寄せています。彼は「子どもたちが自らの行動を振り返る良い機会となりました」と話しています。

今後の展開

得られたフィードバックを基に、「マイアース新宿版」は最終版の制作に向けて進行中で、2026年の2月か3月に完成予定です。完成後は、新宿区の環境に対する理解を深め、地域活動においてどのように活用していくかを検討し、次世代の環境学習の促進に努めていく予定です。教育、地域、スポーツが協力し合うことで、地域に根ざした環境意識の育成が期待されます。