人流データを活用した新しい研究の可能性
ジオテクノロジーズ株式会社が、大学と連携して実施している研究の成果を紹介する新しいページを自社ウェブサイトに創設しました。
この取り組みは、企業と学術機関が協力し、社会課題を解決するための研究を促進するものです。その一環として、約10億件もの人流データを基にした研究の事例が掲載されています。
新設された「産学連携の取り組み」ページ
このページでは、ジオテクノロジーズが集めた膨大な人流データが、どのように学術研究に役立っているのかを具体的に紹介します。人流データは、ユーザーからの許可を得て収集したもので、大規模で精度が高く、様々な分野における社会的な課題解決の手助けをしています。
そのため、今回のページでは都市交通や防犯、防災、環境、そして健康などのテーマに沿った、全国の大学や研究機関との共同研究事例20件が紹介されています。
研究の背景と目的
ジオテクノロジーズは、創業から30年近くにわたりデジタル地図を制作し、地理情報データを分析・提供してきました。この取り組みによって、社会課題の解決に向けた様々な手法が生まれています。
企業が収集する人流データは、10秒ごとに取得される高密度の位置情報を元にしており、全国で収集されたデータは毎日10億件を超えます。そのため、非常に精密かつ詳細な人々の移動行動を分析することが可能です。
このようなデータを積極的に活用し、他の研究機関と協力することで、健康的な生活の実現や、さらなる研究の可能性を広げることが目的です。
健康と人流データの関係
特に注目される研究の一つは、東京大学院が主導するもので、「歩数でわかる“まち”の健康格差」というテーマです。この研究は、日本における住民の運動不足を解消するため、自治体ごとの身体活動の状況を分析しました。
約120万人のスマホから取得した歩数データを用いて、各地域ごとの活動量を可視化し、どのような課題が存在するのかを浮き彫りにします。
このデータを基に、自治体における運動不足の層を特定したり、公共空間の整備に向けたエビデンスを提供することが期待されています。
今後の展望
新設された取り組みページでは、最新の研究事例を順次追加していくことが計画されています。これにより、社会問題解決の可能性についてさらに広く発信していくことを目指しています。
ジオテクノロジーズは、学術機関や自治体、企業との連携を強化し、これからの社会に役立つデータ活用を進めていく方針です。
企業について
ジオテクノロジーズは1994年に設立されて以来、デジタル地図の作成と高精度な地理情報のデータ提供を行ってきました。特に、カーナビや位置情報ソリューションにおいては、高い評価を得ています。さらに、ポイ活アプリ「トリマ」のリリースにより、ユーザーのリアルタイムでの移動データを集めることが可能になり、より深いインサイトを提供することができるようになりました。
今後もデータを通じて、より快適で持続可能な社会を目指す取り組みに注力していく予定です。