未来の暮らしを考える
2026-07-27 15:29:34

重力を超えた未来の暮らしを構想するトークセッションに注目

重力を超えた未来の暮らしを構想する



2026年7月21日、東京・南青山のオルクドール・サロンAOYAMAにて開催された「重力の異なる暮らしをデザインする展」。このイベントでは、重力の異なる環境での生活をテーマにした思考実験が行われ、注目のトークセッションにはスペースシードホールディングスの代表取締役、鈴木健吾氏が参加しました。
このセッションでは、月面における持続可能な暮らしの実現に向けたソリューションの一つとして「微生物の力」が取り上げられました。

微生物が支える月面での生活



鈴木氏は、月面のように限られた資源しかない環境では、微生物の働きが鍵となると強調しました。特に発酵技術は、限られた原料から食の選択肢を広げるだけでなく、食品の保存性や風味を向上させるために不可欠です。また、微細藻類は光と二酸化炭素を利用して有機物を生成し、食料の一部であるタンパク質や脂質を供給する役割に加え、酸素を生成する物質循環を助ける重要な存在です。

このように、微生物と微細藻類を組み合わせることで、現地の資源を最大限に活用した「作り、めぐらせる」生活が描かれました。

進行中の宇宙実験計画



鈴木氏は、微細藻類の培養実験を通じて得られる知見が地球での農業や資源循環にどのように応用できるかを探求しています。これは、微小重力下での微細藻類の挙動についての実証実験を行う目的で、軌道上での培養を考えているのです。この計画により、月面での生活のベースとなる知識を蓄積し、実現可能な未来を視野に入れています。

建築に活かす微細藻類の可能性



トークセッションでは、他の登壇者からも月面での建築物を現地で生産するという構想が示されました。鈴木氏は、ここにも微細藻類の利用の可能性があると述べています。特に菌を育てて建材へと変える発想においては、菌が育つための栄養源を月面でどう確保するかが課題とされ、微細藻類がその解決策となり得るのです。

これにより、食料と資源をそれぞれ運ぶのではなく、同じ物質循環の中で生産することが可能になると期待されます。食べるものと建材を光と二酸化炭素から得ることができる、この新たな発想が今後の建築やデザインにおいて重要な役割を果たすと鈴木氏は考えています。

代表の意気込み



鈴木氏は、重力が異なる環境では、健康や生活の形が変わることを説明しつつも、微生物の持つ力が共通して重要であると強調しました。また、建築やデザインの視点を持つ参加者との議論を通じて、微細藻類が食料や建材の資源となる道筋が見えてきたと述べました。今回のトークセッションを契機に、宇宙での暮らしの実現に向けた具体的な一歩が踏み出されることが期待されます。

スペースシードホールディングスについて



スペースシードホールディングスは、「SFをノンフィクションにする」を掲げ、宇宙系ディープテックベンチャービルダーとして、宇宙での持続可能な技術の社会実装に取り組んでいます。宇宙の未来の暮らしをデザインする事業として、発酵とロンジェビティ技術の社会実装を支援するプログラムに注力しています。

社会課題を解決するための事業創出に向けて、今後もさまざまなプロジェクトを進めていくことでしょう。月面という未知の環境での挑戦は、地球の未来にも新たな価値をもたらすかもしれません。


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