町田市、新たなリーディングシティを目指す調査報告が発表される
町田市未来づくり研究所(所長:市川宏雄)は、2024年度の研究報告として「目指せ!多摩のリーディングシティ」を発表しました。この報告では、町田市が多摩地域の中でリーディングシティとして発展するための方向性と具体的な施策が示されています。
研究結果の概要
日本の都市特性評価「Japan Power Cities 2023」において、町田市は159の自治体中で80位以下という評価でした。特に、多摩地域の他自治体である府中市や三鷹市、立川市、八王子市に対して遅れをとっている現状があります。このままでは町田市はネガティブな要素を克服できず、今後の発展が危ぶまれています。
町田市が将来的に選ばれる自治体になるためには、今後5〜10年間の政策が鍵となります。そのために本研究では、他自治体との比較を通じて、町田市を多摩のリーディングシティとして押し上げるための提言を行いました。
調査研究の視点
研究は、町田市のJPC指標項目の分析から始まりました。特に、「女性就業者割合」や「休日の人の多さ」といった項目は地域内では上位を示しつつも全国的には下位に位置しています。これらは改善の余地があり、今後の成長のカギを握る指標と考えられています。
逆に、「付加価値額」や「クリエイティブ産業従事者割合」、「居住環境の満足度」などが全国でも下位であることが、町田市の成長を妨げる要因とされています。これらを克服することで、リーディングシティとなる可能性が開けると予測されました。
目指すべき姿
調査を通じて、最終的に設けられた3つのテーマは以下の通りです。
1.
まちのにぎわいのリーディングシティ
- スポーツ観戦を通じた地域経済への波及効果
- 駅前再開発による観光施設へのアクセス向上
- 安全安心な街作り
2.
働きやすい環境づくりのリーディングシティ
- 企業や起業希望者の増加
- 雇用機会の拡充
- 女性のキャリア回復支援
3.
団地再生に関するリーディングシティ
- 住まいから多機能空間への転換
- 新たな交通機関による利便性の向上
- 清掃活動等による地域意識の改善
施策の提案
これら3つのテーマに基づき、施策を提案しました。その中でも特に重要視されるのがリーディングプロジェクトです。
1.
まちのにぎわいのリーディングシティ
- サッカー観戦と地域経済を結びつける仕組み作り
- 地元事業者との連携
- デジタルツールを活用した消費促進
2.
働きやすい環境づくりのリーディングシティ
- 町田版スタートアップ・エコシステムの構築
- 起業に対する支援策の強化
- 学生や企業と連携するオープンなエコシステムの形成
3.
団地再生に関するリーディングシティ
- アートやワークで団地の多機能化を促進
- 創作活動のための拠点を整備
- スモールオフィスの提供による起業支援
これらの施策を通じて、町田市はリーディングシティとしての未来に向けた一年一展望を描いていることが理解できます。
地域の個性を活かした施策が進む町田市から目を離すことはできません。今後の展開が楽しみです。