健康意識の高まりと女性たちの新たな取り組み 〜「ハルメク」調査結果まとめ〜
2024年の「健康に関する意識と実態調査」を通じて、シニア女性たちの健康への投資意識についての新たな傾向が浮き彫りになりました。この調査は、女性誌販売部数No.1の「ハルメク」が、50歳から79歳の女性538名を対象に、2024年9月に実施したものです。調査結果によると、1年間で健康に投じる金額が平均138,569円に達し、前年より約10,000円の増加が見られました。特に注目されるのは、「運動サービス」の投資が大幅に拡大したことです。
健康への投資とサービスの増加
調査によると、運動サービスには約40,584円を平均で費やしており、前年から約5,000円の増加が見られます。また、サプリメントや健康食品への支出もそれぞれ約2,800円増加しており、健康維持への意識が高まっていることを示しています。これにより、シニア世代におけるフィットネスやサプリメントの重要性がますます増していることが伺えます。
健康不安とサプリメントの関係
興味深いのは、サプリメントにお金をかけている人々とそうでない人々との健康に対する意識の違いです。サプリメントを利用しているグループは、健康不安の高さや健康維持への意識が顕著であり、5年後の健康状況に対する懸念が強いことが分かりました。このことから、健康を保つために効率的な手段を模索する動きが強まっていると考えられます。
具体的には、「ボケたくない」と感じる割合はサプリ消費者で86.8%に上り、また「筋肉をつけたい」との意識が62.9%に達しています。さらに、フィットネスジムや運動教室の利用率も高く、サプリメント消費者はより活動的で健康を意識した生活を送っているようです。
運動習慣の変化
一方で、「ストレッチ・体操」「ウォーキング」「筋トレ」を行う割合は前年から減少傾向にあります。特にストレッチや体操の実施率が75.5%、ウォーキングが68.8%、筋トレが42.8%と、健康への取り組みが不安定な状態になっていることが示唆されます。これは、健康維持のための運動時間が減少していることに関連しているかもしれません。
健康情報に対する不安
加えて、「健康に関する正しい情報がわからない」という意識は前年より4ポイント増加し、22.7%に達しました。これにより、正確な健康情報を求める声が高まっていることが浮き彫りになりました。特に、健康維持に関する知識や情報の不足は、さらなる不安要因となっており、具体的には「健康のための活動をしたいが、継続することが難しい」と感じている人が39.6%に上ります。
専門家の見解
「ハルメク 生きかた上手研究所」の梅津所長は、調査結果を踏まえて「ジムやサプリメントの消費額が増加している現象は、健康を効率的に手に入れようという意識の表れ」と語ります。加えて、フィットネスクラブ業界の市場拡大や、サプリメントに対するニーズが高まっていることにも触れています。特に、今後は自分の健康維持のために手軽にサプリを利用する傾向が強まると予測されています。
まとめ
このように、シニア女性の健康に対する意識と実際の行動は大きく変化を遂げています。運動やサプリメントの利用が活発化する一方で、健康に関する誤情報や不確かな情報から来る不安も増加しており、信頼性のある情報源が求められています。今後も、この健康意識のトレンドが続く中、様々な新しい取り組みや情報提供が期待されることでしょう。