銀座で育つ大島紬
2025-04-08 18:26:23

銀座で生まれる大島紬―一反の着物を育てる新たな体験が始まる

銀座生まれの大島紬—新企画が再始動



銀座の中心地にある株式会社銀座もとじは、再び「銀座生まれの大島紬」という企画を始めました。この取り組みは、地域の伝統や文化を継承しながら、サステナブルな観点から誕生したものです。2017年に始まったこの企画は、新型コロナウイルスの影響で中断を余儀なくされていましたが、今春から再スタートを切りました。織機の常設展示と制作過程を公開することで、より多くの人々が大島紬との運命的な出会いを体験できる場を提供しています。

龍郷柄の反物と育てる感覚の魅力



現在制作中の反物は、「龍郷柄」と呼ばれるデザインです。ハブやソテツを模したこの柄は大島紬の代表的なもので、見ているだけでもその美しさが伝わります。銀座もとじでは、訪れるお客様がこの反物を育てる感覚を体験できる企画を用意しています。織りの進行は週に2回程度行われ、進捗は毎週、織り子からお客様に丁寧に報告されます。

来店すると、実際の織りの過程を目の前で見ることができる他、織り子と対話しながらその成長を見守ることが可能です。ここでの体験は、単なる観察にとどまらず、まるで我が子を育てるかのような感情を抱けるものです。

反物が織り上がる際には特別な「織り上げ式」が行われます。お客様は、自らの手で縫製前の反物を織機から外し、まるで「へその緒を切る」ような神聖な儀式に立ち会います。この瞬間は、着物への愛着や感情の盛り上がりをもたらし、特別な意味を持つことでしょう。

‘里帰り’の意味と大島での体験



完成した反物は、その後、奄美大島の紬協同組合で正式に検査・認定され、証紙を付けて再び銀座に戻ってきます。この眼の前で育てあげた一反は、実際に奄美大島での風景と文化を伴い、「里帰り」を果たします。このプロセスを経て、ゆかりのある着物が完成するのです。

また、引き続き、お客様には仕立てられた着物を着用して奄美大島の龍郷町を訪れていただきたいと考えています。実際に職人たちに会い、染めや糸づくりの工程を体験することで、一反に対する思いがより一層深まることでしょう。着物姿での“ルーツをたどる旅”は、迎える側の作り手にとっても心強い励みとなるのです。

サステナビリティと着物の価値



この企画は、ただの着物作りにとどまらず、時間をかけてものを育てる贅沢さと、その背後にあるストーリーを知ることの重要性を再認識させてくれます。着物は親から子、そして孫へ受け継ぐことができる究極のサステナブルな存在です。この体験を通じて、一枚の着物がもたらす価値を改めて感じることができるでしょう。

提供される特典と今後の展開



2025年4月現在、参加者には以下の特典が用意されています。まず、奄美大島行きの航空券が1名分付いてくること、現地の大島紬関連施設訪問の手配サポートや制作進行の報告が毎週受けられます。

また、完成後には奄美大島に送付し、検査と認定を受けて証紙を貼付された上で納品が行われます。

さらに、2025年4月18日から20日には、銀座もとじで「大島紬 挑戦の軌跡」展示会が開催される予定で、歴史や進化の軌跡を様々な形で紹介していきます。

このように、銀座もとじの「銀座生まれの大島紬」は、単なる着物制作を超えた魅力的な体験を通じて、訪れる人々へ特別な価値を提供していきます。


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