Holoeyesがスタートした企業向けXRサービス「Holoeyes Biz」
Holoeyes株式会社は、2024年末より企業向けのXRソリューション「Holoeyes Biz」の提供を開始した。これは、企業のニーズに合わせたXRコンテンツの制作から運用ソリューションまでを一貫してサポートする新たな事業である。最初のプロジェクトには、中外製薬からの依頼が寄せられており、医療関係者向けウェブサイト「PLUS CHUGAI」の動画コンテンツ「XRアカデミー」の制作と監修が行われた。
XRアカデミーの特徴
「XRアカデミー」では、若手医師が隙間時間に効率よく学べるよう、立体解剖や手術シミュレーションの動画が提供される。HoloeyesのXR技術を活用し、臓器の内部構造を直感的に理解できるように設計されている。特に注目すべきは、VR環境ならではのダイナミックな視点移動。これによって、医療手技の解剖理解が深まるだけでなく、視覚的にもインパクトを与える内容に仕上がっている。
このシリーズは全6回で構成されており、Holoeyesの代表取締役CEOであり、指導医でもある杉本真樹による監修がなされている。医療現場での実践に役立つよう、具体的な手技の解説が行われることで、受講者のスキル向上が期待される。
「Holoeyes Biz」の概要
「Holoeyes Biz」は、3DCG化された映像をXR空間上で視覚的に操作でき、企業の教育や展示会での利用を容易にするソリューションサービスだ。特に、社内外での研修や製品説明において、説明が伝わりにくいという課題を解決することを目指している。具体的には、CTやMRIで取得した医用画像データを基にした臓器モデルを使用して、360度から閲覧可能なコンテンツを提供する。
また、ビジュアルに音声解説や描画を組み合わせることで、視聴者が体験しながら学べる没入型のコンテンツが実現している。この手法は、展示会などで注目を集める際にも非常に効果的だ。
一貫したサポート体制
Holoeyes Bizでは、企画から納品までの一連のプロセスを対応しているため、クライアントのニーズに合わせた最適なシナリオ設計が可能だ。自社内での編集環境や具体案がなくても、解決したい課題を持つ企業に向けて企画を提案するサービスが行われている。
加えて営業部では、具体的なサポートが提供される。Holoeyesに対する興味や疑問を持つ企業は、気軽に問い合わせができる環境が整っている。また、このサービスは製薬企業や医療機器メーカーの製品説明にとどまらず、医療教育や病気啓発活動にも活用される見込みだ。
今後の展望
CEO杉本は、Holoeyes Bizが従来の価格的制約や情報伝達の課題を克服し、様々な医療機関や企業のコミュニケーションを活性化することを期待している。また、医療者と患者間の情報の可視化を進め、今後も革新性を持ったサービスを展開していくと述べている。
Holoeyes株式会社は、医用画像を3次元空間に表示する技術の向上を進め、医療の最適化に向けた多様な活動を続けている。今後も、医療業界における進化をリードする企業として、さらなる発展を期待したい。