東京大学の防災教育プログラム、研究発表会の開催概要
2025年12月14日、東京大学福武ホールにて「尾西食品×東京大学 防災探究アカデミア」研究発表会が行われました。このプログラムは、尾西食品株式会社と東京大学大学院情報学環 開沼研究室が共同で実施している防災教育の一環であり、全国から集まった中高生30名が4つのチームに分かれ、3ヶ月間の研究成果を発表しました。
参加者の取り組み
参加者たちは、防災をテーマに調査を行い、その結果をもとに学術的なレベルでプレゼンテーションを行いました。発表の準備では、午前10時に集合し、最終調整を行う姿が見受けられました。
各チームは8分間の発表を行い、その後10分間の質疑応答を通じて、自らの研究内容を精一杯アピールし、専門家によってその質が評価されました。会場にはメディアも訪れ、彼らの発表に感嘆の声が上がっていました。
研究内容のハイライト
審査員たちは、発表内容の先行研究の整理や調査方法の独自性、プレゼンテーションの魅力など様々な観点から評価を行いました。その中で最優秀賞を受賞したのは、避難所生活での「健康維持」と薬の備蓄、アレルギー対応に焦点を当てた研究です。この研究は、実際に首都圏の中高生282名を対象としたアンケート調査に基づいており、これまで見落とされがちだったテーマを掘り下げています。
また、優秀賞を受賞した研究は、災害時に中高生がスマートフォンをどのように使用するのか、その影響を考察しました。これは、保護者が設定する使用制限が情報収集に与える影響も含め、現代の中高生の生活を反映しており、重要な視点と言えるでしょう。
開沼教授の評価
東京大学の開沼准教授は、参加者の研究内容が新たな視点を提供していることを高く評価しました。特に、アレルギー対応の研究は災害研究において新たな切り口を提供しており、今後の防災教育にとっても重要なヒントとなるでしょう。特に、参加者たちが深く掘り下げた事例を示すことで、社会に与えるインパクトを感じました。
未来の展望
このプログラムの成功を受け、参加した中高生は今後も国際防災意見交換、学会への発表、各種コンテストへの応募など、さらなる活動が期待されています。学問のフィールドを広げることを目的とし、彼らの研究が具体的な社会貢献に結びつくよう、専門家によるサポートも継続されるとのことです。
尾西食品は、参加者たちが防災教育の担い手としての意識を高めていくことが、持続可能な防災社会の実現につながると考えており、その取り組みに力を入れています。これからもこうしたプログラムが広がり、さらなる防災意識の向上につながることが期待されています。