鳥取市で誕生した新たな通信支援サービス『ふるモバ』
鳥取市の高齢者が直面するデジタルデバイド問題に立ち向かうべく、2026年3月に株式会社エージェントが提供を開始したのが、地域に根ざしたMVNOサービス『ふるモバ』です。これはシニア層がスマートフォンを使いこなすための支援を目的としたもので、単なる通信サービスではなく、有人サポートを兼ね備えた新しい形態のモバイルサービスです。
サポート内容とシステム
『ふるモバ』では、鳥取市内の中心部、用瀬町、鹿野町、福部町で、スマホ相談会を定期的に開催しています。加入者は相談に関して、従来1回2,000円(税込)の費用がかかっていたサービスを回数制限なく利用可能になるのです。この仕組みによって、多くのシニアが気軽にスマホに関する悩みを相談できる環境が整います。
何故今『ふるモバ』なのか?
最近、デジタル化が進展する一方で、特に地方では高齢者がスマートフォンを効果的に使えずに困っているケースが増えています。多くのシニアは近くにキャリアショップがなかったり、情報を持つ家族が遠方に住んでいたりするため、デジタルに対する不安が増しています。こうした背後には、数多くの定期教室が開かれても、資金的な要因で継続的にサポートが受けられないという現実があります。『ふるモバ』は、直接のサービス料金を支払うという持続可能なモデルを採用し、この問題を解決するために開発されました。
充実したサービス特徴
1.
地域密着型の有人対応
『ふるモバ』は、通常のMVNOとは違い、対面でのサポートが行えることが特長です。通信と人のサポートが近くにいることで、シニア層のスマートフォンに関する様々な困りごとに直接対応することが可能です。
2.
個別相談を重視
一般的な教室形式ではなく、1対1の個別相談が行われます。参加者は自分の状況や疑問に対して密に対応してもらえるため、わからないことを気軽に質問できます。
3.
AI支援のオーダーメイド資料
相談内容に基づいてAIが要点を整理したレポートも提供されます。このため、相談後でも確認ができるので、再度聞かなくても大丈夫です。自分専用の道具として扱える資料が手に入るのも魅力的です。
4.
通信契約がなくても利用可能
通信契約が不要なサポートプランも用意されております。これにより、気軽に相談を受けることが可能です。
シニア層の実態とは
2025年7月に行われたPoCでは、115名が参加し、平均的なシニアの通信使用量は約1.4GB、平均通信料金は約5,200円というデータが得られました。このことから、彼らが高額なプランを契約し続ける理由が「相談相手がいない」ということが明らかになりました。これにより、『ふるモバ』の必要性が高まったわけです。
どのようにして生まれたのか
開発のきっかけは、参加者である高齢女性から聞いた「離れて暮らす孫と年に2回しか会えない」という言葉でした。スマートフォンを有効活用できれば、もっと頻繁に孫に会話できるという期待が込められていました。このような声が『ふるモバ』の理念を形作る基礎になったのです。
今後の展望
『ふるモバ』の目標は、困ったときに相談できる存在が日常生活に溶け込むことです。現在の成功を基に、他地域への展開も視野に入れており、将来的にはスマホ教室や地域健康イベントなど、地域コミュニティの形成を目的としたプログラムも計画されています。これにより、単なる通信サービスを超えた地域に根ざす交流の場を提供していくことが目指されています。
まとめ
鳥取市で始まった『ふるモバ』は、シニア層のデジタルデバイド解消を目指す一歩となっており、地域のコミュニティを支える新たな通信基盤を築こうとしています。これからの展開に期待が寄せられます。