DIC社、インサイトテクノロジーの支援によるSAPシステムの刷新
DIC株式会社は、1908年に設立された化学メーカーで、印刷インキや有機顔料、合成樹脂などの製造・販売を行っています。世界62カ国に拠点を持ち、185のグループ会社を抱え、グローバルに展開する企業です。こうした国際的なビジネスのニーズに応え、DICは約10年前から基幹系システムとしてSAP ERP Central Component(SAP ECC)を採用してきました。2022年1月、事業のさらなる発展を目指して、SAP S/4HANAへの移行と新たなデータ活用基盤の構築を決定しました。その名も「デジタル統合プラットフォーム」。
このプラットフォームの構築にあたって、DICは周辺システムとのインターフェイス整備を進め、より効率的なデータ運用を目指しました。しかし、基幹系システムの移行においてビジネスを止めることはできず、ダウンタイムを最小限に抑える必要がありました。さらに同時に新しいデータ基盤を利用できるようにするには、適切なデータ連携が求められました。そこで、インサイトテクノロジーが提供するQlik Replicateが、大きな役割を果たすことになりました。
Qlik Replicate導入の背景と効果
Qlik Replicateは、異種データベースやSAP、Salesforceなど、さまざまなソースからデータをリアルタイムに連携できるソフトウェアです。DICではこのツールを使うことで、以下のような成果を上げることができました:
1.
スムーズなデータ連携: SAP S/4HANAへの切り替え後、迅速に新しいデータ活用基盤への接続が完了。
2.
ビジネス中断の最小化: 旧システムと新システムの並行稼働が不要となり、事業の中断を避けることができました。
3.
未来のデータ増加への対応: データの増加や多様化にも柔軟に対応可能になり、多角的なデータ分析や活用が可能となりました。
4.
データ収集の効率化: ノーコードやローコードで簡単にデータ連携が実現し、レポート作成やダッシュボード構築の時間を短縮。
DIC情報システム部の中西功介マネジャーは、「Qlik Replicate導入により、SAP ECCからの切り替え後でも、迅速にデータを連携できるようになりました。また、地域や事業単位でのレポート作成がリアルタイムで行えるようになりました」と語っています。
Qlik Replicateの特長
Qlik Replicateは、セキュリティを保ちながら迅速で安全なデータ統合を可能にします。ソースデータベースから直接コピーするのではなく、変更データログをリアルタイムに読み取るアプローチを採用することで、既存システムへの負担を軽減します。これにより、企業はスムーズにデータ移行を行うことができるのです。
インサイトテクノロジーの理念
インサイトテクノロジーは1995年に設立され、データベース技術を追求することで、企業が有効にデータを活用できる環境の提供に注力しています。企業がデータの価値を最大化するためのガバナンスソリューションや、データ技術者向けカンファレンスの開催を通じて、業界全体のデータ活用を推進しています。
DICの成功事例を通じて、インサイトテクノロジーのデータ統合ソリューションの重要性が改めて強調されました。新たなデータ環境においても、Qlik Replicateが今後も活躍し続けることが期待されています。