Z世代のAI利用実態とテクノロジーへの期待感を探る調査結果
最近、株式会社ロイヤリティ マーケティングが、15~29歳のZ世代を対象に実施したテクノロジーに関する意識調査の結果が発表されました。本記事では、この調査結果を深掘りし、現代の若者たちがどのようにテクノロジーと向き合っているのかを探ります。
調査概要
本調査は2025年4月1日から4月4日にかけて実施され、約1,200名のZ世代が対象となりました。調査方法はインターネットを通じて行われ、TOKYO FMのラジオ番組「馬渕・渡辺の#ビジトピ」との共同で行われました。
主な調査結果
1. 生成AIの利用状況
調査によると、Z世代の約50%が生成AI(ChatGPTや画像生成AIなど)を日常的に利用していることがわかりました。中でも「ほぼ毎日使っている」と回答したのは7.5%、また「週に数回」と答えたのは15.8%でした。一方で、「使ったことがない」とする割合は48.8%に達し、二極化の傾向が見受けられました。特に男性の関心が高く、31.4%がAI関係への興味を示す一方、女性は18.1%にとどまりました。
2. テクノロジーへの期待と不安
テクノロジーの進化についての考えを尋ねたところ、「期待する」と回答した層が57.7%と、不安を感じる層(42.3%)を上回りました。約半数の42.2%が、AIが今後の社会に良い影響を与えると見ています。
3. AIによる仕事の代替に対する不安
一方で、AIが人の仕事を奪うのではないかという懸念が高いのも事実です。全体の8割以上が何らかの形で不安を抱えており、「一部の仕事なら良いが、全体的には不安」とする意見が44.7%に達しました。
4. 未来のモビリティ技術に対する興味
自動運転や空飛ぶクルマといった新しいモビリティ技術には、約4割の人が「利用してみたい」と答えています。環境問題を解決する技術への期待も高く、53.1%が何らかの形で期待しているとの結果が出ました。
5. 大阪・関西万博への関心
最後に、大阪・関西万博に関して尋ねたところ、「行く予定はない」とする層が48.5%を占め、興味があるがまだ未定という人が17.7%でした。また、「行きたいと思っている」との回答は14.3%で、比較的高い関心を示しています。
専門家の見解
この調査結果について、馬渕磨理子氏は、「Z世代の半数が生成AIを利用しているものの、テクノロジーに対する関心には乖離がある」とコメントしています。また、渡辺広明氏は、「生成AIの友としての側面もあれば、一方で利用することで仕事が失われるリスクを感じている」と語りました。
まとめ
Z世代のテクノロジーに関する意識は非常に複雑であり、生成AIの活用による利便性と、AIによる職業の変化に対する不安が同時に存在しています。これからの時代、彼らがどのようにテクノロジーと共存していくのか、注意深く見守っていく必要があります。