商船三井がSOFC搭載LNG船の基本承認を取得
商船三井がSOFC搭載LNG船の基本承認を取得
商船三井株式会社（以下、当社）と韓国のサムスン重工業（SHI）は、固体酸化物型燃料電池（SOFC）を搭載したLNG運搬船の設計に関して、ロイド船級協会から基本承認を共同取得しました。この新たな取り組みは、2050年のネットゼロ・エミッション達成を目指す当社の「環境ビジョン2.2」にも寄与するものです。
SOFCの特長とは？
SOFCは、発電に燃焼行程を必要とせず、天然ガスや水素、メタノール、アンモニアなど様々な燃料を高効率で電気や熱に変換します。このプロセスにより、必要な燃料消費量やGHG排出量が大幅に削減されます。また、燃料の燃焼行程がないため、窒素酸化物（NOx）や硫黄酸化物（SOx）の排出も大幅に抑えられ、さらなる環境負荷軽減が期待されます。
LNG運搬船の概要
2027年に竣工予定のこのLNG運搬船は、貨物槽容積17.4万立方メートルを誇り、通常の発電機に加えて、ブルームエナジー製の300kWのSOFCが搭載されることが決まっています。この船舶へのSOFCの導入は、船舶業界において極めて革新的な試みと言えるでしょう。
協力によるイノベーション
当社は2022年よりSHIと連携し、LNG運搬船にSOFCを搭載するための具体的な検討を進めてきました。この過程で、ロイド船級協会やブルームエナジー等のパートナーとも連携し、ハザードの特定（HAZID）や運用性のリスク評価（HAZOP）を行い、無事にAiPを取得しました。
AiP授与式について
AiPの授与式は、2025年6月3日、ノルウェーで行われる国際海事展「ノルシッピング2025」にて予定されています。このイベントは、海事業界の革新技術や持続可能な開発をテーマに、多くの業界関係者が集まる場となります。
未来への展望
商船三井は、よりクリーンで効率的な輸送ソリューションの開発に向けて、今後も努力して参ります。今回のSOFC搭載LNG運搬船の実現は、持続可能な社会の実現に向けた一助となるものであり、今後の進展が非常に楽しみです。これからも環境に配慮した取り組みを推進し、業界全体をリードする存在であり続けます。
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