2025年6月度の職種別賃金伸び率ランキング詳細解析

最近、株式会社フロッグが発表した「2025年6月度職種別賃金伸び率ランキング」では、アルバイト・パート職業において警備職が月間で+4.84%の賃金上昇を記録し、話題となっています。ここでは、雇用形態別にどの職種がどのように賃金が変化しているのか、詳しく見ていきましょう。

調査の背景

この調査は、特に雇用形態の違いや職種の特性に着目して行われました。アルバイト・パート、派遣、正社員の各雇用形態に対して、人気の求人媒体からデータを集め、賃金の伸び率を分析しています。具体的には、アルバイト・パートは「イーアイデム」や「バイトル」など、派遣は「はたらこねっと」や「エン派遣」、正社員は「doda」や「マイナビ転職」などから情報を収集しました。これにより、今の賃金市場の実態を明らかにしています。

2025年6月度の賃金動向

1. アルバイト・パート

アルバイト・パートの職種別賃金伸び率ランキングを見てみると、以下の通りです。特に、「映像/イベント/芸能/キャンペーン」が+4.84%でトップに立っています。この職種では、高時給求人が増加しつつあり、特定の警備会社による高時給の出稿が影響を与えたとみられます。

1. 映像/イベント/芸能/キャンペーン：+4.84%
2. 建設/土木/エネルギー：+4.39%
3. 教育/語学/スポーツ：+3.04%

一方で、ワースト1は「営業/事務/企画/管理」で、-2.27%の減少を記録しました。これは、業界全体での需要が減少したことが影響していると考えられます。

2. 派遣

次に、派遣業界についての動向です。派遣のストレングスを示すランキングでは、「クリエイティブ（Web以外）」が+0.79%で首位を占めています。この職種は、昨今のデジタルコンテンツ需要の高まりによって、良好な賃金が維持されています。

1. クリエイティブ（Web以外）：+0.79%
2. 営業/事務/企画/管理：+0.51%
3. ITエンジニア/IT系専門職：+0.19%

対照的に、最も賃金が減少したのは「販売/接客/サービス」で、-1.71%を記録しました。この業種では、季節的な要因や求人の減少が直接的な要素となっています。

3. 正社員

正社員部門では、「映像/イベント/芸能/キャンペーン」が約5,002円の増加で1位となり、賃金の良好な推移が続いています。

1. 映像/イベント/芸能/キャンペーン：+1.71%
2. クリエイティブ（Web系）：+1.03%
3. アミューズメント：+0.72%

一方、最も減少したのが「ホテル/旅館/ブライダル」で、-267円の減少に見舞われました。この業界は、観光の影響を大きく受けやすい側面があります。

今後の展望

各職種の賃金変動についてのデータは、今後の採用市場や業界動向を知る上で重要な指標となります。特に、外国人労働者への賃金引き上げが進む中、新たな職種の需要がどのように変化するかが今後の焦点となるでしょう。企業はこのデータをもとに、さらなる労働環境の改善を図る必要があります。

この調査結果をもとに、今後も賃金動向を注視し、適切なキャリアプランを検討していきましょう。