商船三井、低炭素燃料輸送に新しい道を開く
株式会社商船三井(社長:橋本 剛)は、東京を拠点にし、自動車船のBook and Claimサービスについて、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)による第三者認証を取得したことを発表しました。この一手は、日本の海運業界において、Book and Claim方式に対する初の認証取得となります。2025年1月から運用試験を開始する予定です。
Book and Claimサービスの概要
Book and Claimサービスは、低炭素燃料を使用することによって生じるGHG(温室効果ガス)削減価値を顧客に証書として提供する仕組みです。具体的には、商船三井によるLNG(液化天然ガス)燃料自動車船による輸送で、従来の重油燃料船と比較して削減したGHG排出量を記録し、これを利用するお客様が自社のGHG削減として算入することが可能になります。これにより、持続可能な運輸業に寄与しようとする大きな一歩となるでしょう。
環境への配慮とGHG削減の具体的方向性
商船三井は、すでに新造のLNG燃料自動車船14隻を投入する決定をしており、さらに環境に優しい燃料の導入に注力しています。これは自社のGHG排出削減を実現するだけでなく、社会全体のGHG削減にも貢献することを目指しています。特に、2050年までにネットゼロ・エミッションの達成を目標に掲げ、業界のリーダーとしての役割を果たし続ける意向です。
Book and Claim Communityへの参画
商船三井は、国際物流の脱炭素化に取り組む環境イニシアチブ「Book and Claim Community」のボードメンバーにも名を連ねています。これにより、空輸業界や海運業界全体での脱炭素活動に貢献し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化しています。
ClassNKとの信頼関係
今回の第三者認証は、ClassNKからの妥当性評価に基づいています。ClassNKの環境部主管、山本 謙一郎氏と商船三井自動車船部長の小杉 賢嗣氏が出席した授与式では、認証の重要性とその影響について語られました。これにより、商船三井のBook and Claimサービスがより信頼性を持ちながら推進されていくことが期待されます。
結論
商船三井の新しいBook and Claimサービスは、持続可能な物流業界の実現という意義深い一歩となり、今後の運用試験に注目です。顧客にとってもGHG削減をアピールできる機会が増えるため、環境意識の高い企業には特に注目されることでしょう。商船三井の取り組みが、よりクリーンでサステイナブルな未来のためのモデルケースになることを期待したいと思います。