愛媛県と全国古民家再生協会、地域活性化に向けた協定を締結

愛媛県と全国古民家再生協会、対象分野での包括連携協定を締結

2025年7月18日、愛媛県と一般社団法人全国古民家再生協会が包括的な連携協定を結びました。この協定は、地域資源を活用した観光促進や地域社会・経済の活性化を目的としており、古民家の再生に取り組む両者が協力して活動を進めることを示しています。

包括連携協定のポイント

この協定にはいくつかの重要なポイントがあります。まず、古民家や空き家を活用したインバウンド誘客の促進や地域活性化たる計画があります。さらに、古民家の保全や再生、それに関する相談や助言を行い、地域の活性化につなげることを狙いとしています。また、新たな移住先として古民家を活用し、定住を促す取り組みも含まれています。

愛媛県知事のコメント

愛媛県の中村時広知事は、2024年の外国人延べ宿泊者数が約45万人に達する見込みであり、コロナ禍前の2019年と比較して2倍に増加することを喜んでいます。これは、国際定期航空路線の拡充やAirbnbなどとのプロモーション活動が実を結んでいるためとしています。

しかし、人口減少が課題となる中、空き家率は19.8%と高く、古民家や空き家を地域資源として再生させることが急務です。知事はこの協定が宿泊施設の確保や移住定住の推進に寄与することを強く期待しています。

全国古民家再生協会の役割

全国古民家再生協会の理事長、村田智仁氏は、古民家の保全や再生を通じて地域活性化に取り組んでいると強調しました。協会は持続可能な循環型社会の実現に向け、空き家対策や観光資源の発掘、地域人材の育成に努めております。愛媛県には古民家や歴史ある町並みが多く残っており、それらを次世代につなげていくことが重要なテーマです。

協定に期待する成果

この協定締結を契機に、愛媛県内で古民家を活用した宿泊施設の整備が進み、地域活性化の好事例が広がることが期待されています。例えば、興居島での取り組みが県内全域に波及し、地方創生の実現へとつながるでしょう。

全国古民家再生協会の歴史

全国古民家再生協会は2009年に設立され、持続可能な社会を目指すために全国各地で古民家の再生に取り組んでいます。また、2023年にはAirbnbからの寄付金を受けて、古民家宿整備事業を立ち上げ、古民家の開発を目指すオーナーへの支援を行っています。

協会は73支部を展開しており、愛媛県内でも行動を強化している状況です。これからも古民家の価値を引き出し、地域を豊かにするための活動が期待されます。