都城市の業務革新:AIを活用した新しい試み
宮崎県都城市では、AI型デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「テックタッチ」の導入を通じて、行政業務の効率化が進んでいます。導入初月には、驚くべき2800時間の業務時間が削減され、さらに他部署からも同様の仕組みの導入希望が寄せられるほど、ポジティブな反響が広がっています。
導入の背景
都城市では、従来の財務会計システムに多くの課題がありました。必須項目の入力漏れや日付の誤りが頻発し、会計課から業務の差し戻しが多く、現場に混乱を招いていました。しかし、個別にシステムを改修しようとすると、大きな費用負担や工数がかかり、柔軟な対応が難しい状況にありました。そこで、市は新しいシステムの導入を機に、業務フローとルール自体を見直すことにしました。
導入の決め手
「テックタッチ」は、既存システムに手を加えることなく、操作ガイドや入力時の注意事項を画面上に表示できる利点がありました。この柔軟性が評価され、導入されることとなりました。さらに、自治体業務への理解をもとにした伴走支援を受けられる点も強みです。
活用効果
このプロジェクトは単なるツール導入にとどまらず、行政業務の全体的な改革へと進化しました。導入の約半年前から課題の洗い出しを行い、約30項目にわたる業務改善を実施。この背景には、現場の職員が率先して操作ガイドを作成し、業務改善を進めた事があります。この手法により、現場の実態に即した運用が実現し、業務時間の削減に成功しました。
運用開始以降、従来増加していた「どこに何を入力すればよいか」という問い合わせや入力漏れがほぼゼロに。結果として、約2800時間の業務時間削減が達成されました。
今後の展望
今後、都城市はさらに入力ミスのAIチェックや生成AI「zevo」との連携などを視野に入れ、内部事務の効率化を進めていく計画です。これにより、職員はより付加価値の高い業務へ重心を移し、さらなる行政サービスの向上を図ることが期待されています。
都城が目指すデジタル化
都城市は、令和元年にデジタル化推進を宣言し、令和3年には市長自らがCDO(最高デジタル責任者)に就任するなど、デジタル化に力を入れています。「非効率をデジタル化しない」という方針のもと、業務を根本から見直し、デジタルシフトを進めることに注力しています。
都城市は今後も、AIを軸とした業務の見直しを推進し、より効率的で効果的な行政運営を実現するための取り組みを続けていくでしょう。右肩上がりの成長を示す都城市のこの挑戦は、他の市町村にとっても一つの成功事例となるかもしれません。