第13回 Xデザインフォーラムイベントレポート
2025年9月7日、GINZA SIX内のプレイドオフィスの芝生スペースにおいて、Xデザイン学校とXデザイン研究所が主催する「第13回 Xデザインフォーラム」が盛況のうちに開催されました。本イベントには約80名が参加し、デザインが社会とどのように対話するかをテーマにした一日が展開されました。
活気ある一日の始まり
午前中には「時代と踊るデザイン」に関する研究ワークショップが行われ、参加者はそれぞれのテーマに基づいて実践的な学びを深めることができました。このワークショップは少人数制であり、講師とのコミュニケーションも活発に行われました。参加者は互いの感性や知識を融合させることが、デザインの新たな可能性を生み出すことになると実感したようです。
具体的なワークショップ内容
- - ワークショップ①: 佐々木俊弥氏が担当したこのセッションでは、個人のビジョン構想に向けたアプローチがテーマでした。参加者は「アーティスト・ウェイ」という手法を用い、自身の情熱の起源を探る活動に取り組みました。
- - ワークショップ②: 原聡司氏によるワークショップでは、親子や友人同士がペアを組み、身近な人のためにできることを考えました。参加者は新しい視点を得ることで、自己の内面を深く見つめ直す時間を持ちました。
- - ワークショップ③: 平間久美子氏の指導のもと、簡単な電子部品を使ったプロトタイプ作成に挑戦しました。参加者は自分のアイデアを形にする楽しさを味わい、ものづくりの魅力を再確認しました。
メインセッションの充実した内容
午後には、様々な専門家による「時代と踊るデザイン」をテーマにしたメインセッションが行われました。このセッションは、会場とオンラインを繋ぐハイブリッド形式で開催され、多くの参加者が関心を寄せました。
キーノートスピーチ
伊藤泰信氏は「時代と踊る:人類学とデザイン」と題したキーノートスピーチを行い、現代の変化に対するデザインのあり方について考察しました。生成AIやパンデミック後の変容といったテーマを取り上げ、デザインがどのように応答するべきか、その本質を人類学的な視点で掘り下げました。
デザインとキャリア・アダプタビリティー
続いて行われた特別セッションでは、富田誠氏、田口和磨氏、三野宮定理氏、三澤直加氏が登壇し、デザイナーとしてのキャリア形成について議論しました。変化し続ける社会や技術の中で、デザイナーがどのようにアダプタビリティーを示すかが具体的な事例を交えて語られ、多くの参加者が新たな視点を得ました。
オープンセッションと参加者の交流
さらに、オープンセッションでは事前に選ばれた参加者による口頭発表やポスター発表が行われ、観客との活発な質疑応答が展開されました。これにより、デザインに関する多様な実践や研究がシェアされ、参加者同士の交流が深まりました。ポスター発表では、各参加者が自身の研究を視覚的に表現し、個別に質問や意見を交わす場となりました。
交流会での盛り上がり
イベントの最後には、参加者同士が感想や学びを共有する交流会が自然発生的に行われ、熱気に包まれました。参加者からは、「教養を深めたうえで、自身のデザインについて見直す機会になった」といった感想が寄せられました。
今後の展望
今回の第13回 Xデザインフォーラムを通じて、デザインの実践的な役割が多方面にわたることが再確認されました。スタジオゼロは今後もXデザイン学校との連携を深め、デザイン文化を地域社会や組織の発展に役立てる取り組みを継続していく意向です。次回のイベントにもぜひご期待ください。