仕事と介護の両立を支援する新サービスが始動
株式会社日立製作所と株式会社インターネットインフィニティーが連携し、家族の介護に従事する従業員やその周囲への支援を目的とした「仕事と介護の両立推進サービス」を8月4日にスタートしました。このサービスは、従業員が抱える介護に関する不安を軽減し、制度を効率的に活用するための道筋を提供します。
サービスの概要と利用方法
この新しいポータルサービスは、働く従業員とその周囲の職場全体を対象として、介護に関する情報提供や相談支援を行います。日立の先進的な技術を用いて個々の従業員に合わせた情報をプッシュ型で配信し、早期の意識向上を図ります。加えて、ケアマネジャーとの連携により、必要に応じて専門的なサポートも受けられます。これは制度利用を促進し、従業員が自ら介護に対する備えを始めるための強力な手助けとなります。
特に注目すべきは、企業の人事部門が行う個別対応の負担を軽減できる点です。このサービスにより、従業員ごとに異なるセンシティブな問題への個別対応を代行できるため、業務効率の向上が期待されます。実際に、日立の試算では、従業員3,000人を抱える企業では年間数千万円のコスト削減が見込まれています。
実証実験の結果と導入事例
このサービスのファーストユーザーとして、東洋エンジニアリングが選ばれています。2025年に実施された実証実験では、介護に関する不安の軽減や業務に対する影響改善が確認され、多くの従業員から高い評価を受けました。評価内容には「介護への不安が軽減され、仕事に集中しやすくなった」といった声があり、サービスの効果が実証されています。
この実証実験を通じて、日立と東洋エンジニアリングは、職場のリテラシー向上を目指す文化の醸成にも力を入れています。介護が必要な時に備え早めの意識づけを促進することが重要だというメッセージが伝わります。
介護と仕事の両立支援の重要性
現在、日本の企業では介護制度が整備されつつありますが、依然として従業員本人や周囲の理解不足が制度活用の妨げになっています。特に、周囲への配慮から制度利用をためらうケースが多く、制度が十分に活用されないのが現状です。この新たなサービスは、そうした心理的な障壁を取り除き、リテラシーを向上させます。
東洋エンジニアリングの戦略コーポレート本部の末松氏は、介護はいつ始まるか分からないため、早めに備えることが重要だと強調しています。彼は、すべての社員が介護を自分事として捉えることが、職場文化の改善に寄与するとの考えを示しました。
今後の展開
今後は、サービスの拡充や個別化を進め、すべての従業員が恩恵を受けられる体制を築くことが目指されます。また、他の企業や団体との連携を強化し、仕事と介護の両立を支援する取り組みを全国規模に広げることも考えています。
日立とインターネットインフィニティーは、この新しいサービスを活用することで、日本社会における課題解決に挑むとともに、すべての人が安心して働き続けられる環境作りに貢献していきます。