電通と東京藝術大学の共同研究で芸術とAIの未来を探る
電通(本社:東京都港区)と東京藝術大学(学長:日比野克彦)は、9月19日にAIと芸術の分野で共同研究契約を締結した。この新しい取り組みは、AI技術を通じて表現の幅を広げることを目的としており、具体的には絵画、音楽、そして社会の三つの領域に焦点を当てる。
アートベース「偶然はない。」
研究の拠点となるのは、東京都千代田区に位置する「アートベース/偶然はない。」という場所である。ここでは、研究者やアーティスト、テクノロジストが集い、AIを活用した表現方法の実験と協働に挑む。今回の創造的なコラボレーションでは、AIの進展がどのように作品の創作プロセスを変えるかだけでなく、人間の感性や知見とAIの知識がどのように調和し、新しい価値を生み出せるかを探求することが重要視されている。
生成AIの役割
生成AIの進展により、文章や音楽、アートにおいて新たな表現が可能になった。電通は、AIを単なる自動化の手段としてではなく、創造的なパートナーと見なしている。この思想のもと、AIと人間のインタラクションがどのように業務やアートに変革をもたらすかを研究し、具体的なプロジェクトを通じて探求する。
共同研究の進行状況
共同研究自体は、以下の三つのプロジェクトによって動いていく。
1.
絵画の拡張:O JUN氏(画家、東京藝術大学名誉教授)が関与し、AIとの協働による絵画表現の可能性を探求。
2.
音楽の拡張:藤原道山氏(尺八演奏家、東京藝術大学副学長)がAIとの音楽制作に取り組む。
3.
社会の拡張:中村政人氏(アーティスト、東京藝術大学教授)が、AIと芸術が社会に与える影響を研究。
それぞれのプロジェクトは、制作過程や社会的影響を考慮しつつ、AIとの協働によって生まれた新たな表現のフルバリューポテンシャルを引き出すことを目指している。
展示と成果の発表
共同研究から得られる成果は、継続的に展示・公開される予定であり、これにより新たな芸術表現を試みる場として機能する。また、評価手法の開発も行い、研究の進捗に応じて実際のアート作品に対するフィードバックを収集し、次のステップへとつなげていく意図がある。
未来への展望
この共同研究を通じて、電通はAIと人間のクリエイティビティの相互作用から新しい価値を生み出すことを試みる。具体的には、アーティストやクリエイターの権利を尊重しつつ、AI技術をクリエイティブ領域で活用する新しいサービス・事業のあり方についても検討していく。また、成果は広く社会へ発信し、AI時代におけるアートの在り方を再考するきっかけとなるだろう。
このように、電通と東京藝術大学の共同研究は、AIによる新たな芸術表現の探索を通じて、未来の文化的価値を創出する重要な一歩となると期待されている。私たちは、AIと人間の調和が生む新しい時代の芸術を目の当たりにすることになるだろう。