次世代食品表示システム「シルシさん」登場
2026年に、株式会社ITファブリッジが手掛ける次世代食品表示システム「シルシさん」が正式に提供が開始されました。この新しいシステムは、食品表示業務における煩雑な手続きやリスクを軽減するため、最新のAI技術を活用しています。手書きの原材料メモをスマートフォンで撮影するだけで、アレルゲンや添加物を自動チェックし、必要な表示を簡単に作成できるのです。
背景:複雑化する食品表示法
近年、食品表示法は厳格化し続け、特にアレルゲン表示が義務化されるなど、食品製造業者にとっての負担が増加しています。中小企業が多い日本の食品製造業では、専門部署を持たない企業も多く、表示業務の担当者はExcelや紙での手作業に依存しているのが実情です。これにより、表示のミスや確認漏れが発生しやすく、結果として品質問題やリコールのリスクを高めています。
課題:表示業務の現状
食品表示業務においては、次のような構造的な課題が浮き彫りになっています。
1.
表示ミスによる回収リスク:アレルゲンの表示漏れは重大な健康被害につながる可能性があります。回収が発生するとコストやブランドへの損害が大きくなるため、企業にとって大きなリスクです。
2.
専門知識の偏り:正確な表示には、さまざまな法規制や添加物、アレルゲンの知識が求められますが、この知識が特定の担当者に偏ることで、業務の進行が遅れることもあります。
3.
煩雑な取引先とのやり取り:取引先ごとに異なる様式の規格書がバラバラで、これが管理の煩雑さを助長しています。
4.
手作業の非効率:表示ラベルの作成は手作業で行われることが多く、時間がかかりミスが起こりやすくなっています。また、法改正ごとに全商品の再チェックは大きな負担となります。
解決策:AIがサポートする「シルシさん」
「シルシさん」は、これらの課題を解決するために開発されたAIクラウドサービスです。以下の3つの特長があります。
1.
手軽な原材料メモのスキャン:スマートフォンやタブレットで手書きの原材料メモを撮影するだけで、AIが内容を読み取り、登録されたアレルゲンや添加物と照合します。何枚にも渡る文章があっても、分割して撮影することでまとめて処理できます。さらに、読み取り結果がその場で修正でき、反映も即座に行われるため、業務のスピードを大幅にアップできます。
2.
食品表示ラベルの自動作成:必要な項目を全て満たした食品表示ラベルを自動で作成し、PDFや印刷用に出力することが可能です。バリエーションとしてQRコードやJANバーコードの配置もサポートし、規格に合わせたデザインチェックも行います。
3.
取引先ごとの規格書管理:一括で商品規格書を作成・管理する機能を提供しており、多様な食文化に対応できるような情報整理も手伝います。法改正やアクシデントについての記録機能も備わっており、日々の業務に必要な機能が揃っています。
今後の展開と企業理念
「シルシさん」は今後、対応する食品アイテムの拡充や多言語表示、さらには栄養強調表示への対応などを進める計画です。株式会社ITファブリッジの代表、遠橋直之は「合っているか不安を、現場から無くしたい」と述べ、食品の安全と正確さを両立させることを目指していると語ります。このように、業務効率の向上と食品安全性の確保を重要視したシステムが今後の食品業界に新たな風を吹き込むことでしょう。
現代の食品製造の課題に巧みに対応した「シルシさん」が、業界全体の生産性を底上げし、安全性を高める存在となることが期待されています。さらなる情報提供やサービスの詳細についての問い合わせは、公式サイトを通じてご確認いただけます。