ヤシマ工業が選ばれた理由とその取り組み
株式会社ヤシマ工業(東京都中野区)が、住まいのリフォームコンクールで優秀賞を受賞した。これは同社が推進する「建物の健康寿命を延ばす」という理念が、具体的な施工を通じて形となった成果だ。受賞したのは、設計会社フォーアイズとの共同プロジェクトである。「家のなかの、小さな外と大きな自由」及び「“誰かと暮らす”という選択」という2つの物件が高く評価された。
 認識されたリフォームコンクールとは
このコンクールは1985年から毎年開催されており、住宅リフォームの普及を促進し、優れた事例を広く紹介することを目的としている。今年度は296件の応募があり、特に長い築年数の建物の事例が多く見られた。今回は32件の入賞作品が選ばれ、その中でもヤシマ工業の事例は特に評価が高かった。
 受賞対象の概要
ヤシマ工業が担当した2つの受賞物件は、両方とも「建物の健康寿命を延ばす」というテーマについての取り組みが評価された。審査では、構造体の健全性を保ちながら、住まい手の生活を保護し、より良い生活を実現するという視点からの改修が特に光ったという。これからの時代において、リフォームは単なる修繕ではなく、建物の寿命を延ばす重要な役割を果たすことが求められているのだ。
 担当者の想い
ヤシマ工業の設計部、臼井徹氏は、『このたび2つの取り組みをご評価いただき、とても光栄に思います。リフォームを通じて目指したのは、建物の中に「人が集まるひらかれた場所」をつくること。そして、その場所から新しい関係やつながりが生まれていくことでした。』と述べている。オーナーが求める「住民の皆さんが豊かな暮らしを実現できる建物にしたい」という想いを汲み取り、それを形にしている。
 ヤシマ工業の歴史と未来
創業は1804年の文化元年。初めは柿渋という塗料の商いから始まり、1964年にヤシマ工業株式会社が法人化されて以来、コンクリート構造物の大規模修繕工事を手がけてきた。過去40年以上にわたり、5000件以上の工事を手掛ける中で、同社は「建物を長持ちさせる」という信念を貫いてきた。
江戸時代から現代に至るまで、取り扱うモノは変化しても、建物の健康と長寿命化を追求する姿勢は一貫している。これからも、ヤシマ工業は新たな技術を取り入れながら、過去の信頼を大切にして、多様なニーズに応え続けていくことだろう。
ヤシマ工業株式会社公式サイト
 終わりに
ヤシマ工業の取り組みは、これからの住宅リフォームのあり方を示唆している。彼らはただの施工会社ではなく、地域に根ざし、住む人々と共に暮らしを作り上げる存在となることを目指している。今後の活躍に期待したい。
 
 
 
 
