長嶋茂雄さんの新たな壁画が青山に登場
東京・青山のトーキョーミューラルスクエアでは、7月1日(月)に「ミスタージャイアンツ」から「ミスタープロ野球」への進化を象徴する長嶋茂雄さんの壁画が公開されました。この作品は、壁画アートカンパニーのOVER ALLsによって制作され、長嶋さんの晩年の姿が描かれています。
壁画制作の背景
今回の壁画は、トーキョーミューラルスクエアの第11.5弾にあたります。長嶋さんが現役時代の「ミスタースター」を元に、新たな筆致で艶やかな晩年の表情を描き足しました。前回の作品が激しい闘志を感じさせる現役時代を描写しているのに対し、今回は「誰からも愛されたミスタープロ野球」として、長嶋さんの温かな人柄を感じる表情が印象的です。
新たな表現手法の挑戦
特に注目すべきは、今回の壁画が長嶋さんの表情に焦点を当てたことです。全身ではなく、表情をメインに描き変えるという新しい試みによって、作品に時間の流れが繊細に表現されています。これは、かつてのファンにとっては彼との思い出の続きとなり、将来の世代には長嶋さんとの新たな出会いのきっかけとして働くことを目指しているとのことです。
トーキョーミューラルスクエアの理念
トーキョーミューラルスクエアは、アートを用いた報道という視点から、世代を超える「記憶の継承」を目指しています。これまでにも様々な影響力のある人物をテーマにした壁画を描き続けており、NYのタイムズスクエアの壁面がメディアとなっている姿を模して名付けられたこの場所には、今後もさらに多くの作品が誕生することが期待されます。
今後の展開
既に次回の壁画の制作も計画されており、2025年7月末には新たなテーマで描き変えが行われる予定です。また、過去の作品にも、多様なジャンルの有名人やトピックが盛り込まれており、次回作も注目されています。
OVER ALLsの紹介
株式会社OVER ALLsは、壁画を通じて人々の表現者としての可能性を広げることを目指しています。代表取締役社長の赤澤岳人氏は、企業や組織の歴史や想いを掘り下げ、ミューラルに表現しています。OVER ALLsの作品には、大谷選手やダルビッシュ選手、福島の震災復興をテーマにした作品などがあり、彼らの活動はアートや報道だけでなく、地域への貢献も視野に入れたものです。代表作としてあげられる「FUTABA Art District」は、震災後の福島の住民の顔を描いた壁画群であり、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。
青山に位置するトーキョーミューラルスクエアで、長嶋茂雄さんの壁画を見に行き、その裏にある物語や地域への想いを感じてみてはいかがでしょうか。アートを通じて、あなた自身の記憶も新たに試されるかもしれません。