「食と農をつなぐアワード」が初開催
農林水産省が主催する「食と農をつなぐアワード」は、食料システムの関係者や団体による優れた取組を表彰するイベントです。このアワードは、「ニッポンフードシフト」事業の一環として、生産者から消費者までの相互理解や協力を促進するために設けられました。2023年に改正された食料・農業・農村基本法のもとで、令和7年11月8日(土)に、東京・明治安田ホールで表彰式が行われます。
アワードの目的
このアワードの目的は、食と農の相互連携を深めることにあります。具体的には、企業や団体、個人が実施している優良な取組を顕彰し、食料システムの改善や持続可能な活動を促すことです。多くの企業や団体が応募し、審査委員会の選考を経て選ばれた受賞者の取り組みは、業界の模範となります。
受賞者の紹介
ここでは、各部門での受賞者を紹介します。
食料の安定供給部門
- - 農林水産大臣賞: 株式会社ちーのは、耕作放棄地を再生し、AIやドローンを活用した農業を展開。
- - 大臣官房長賞: 一般社団法人Tannboと株式会社岩手銀行は、地域の産学官金が協力するためのアプリを開発。
- - 輸出・国際局長賞: 有限会社エールは地元産オクラを用いた機能性食品の新市場展開を実現しました。
食品アクセスの確保部門
- - 農林水産大臣賞: 認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパンは、生活困窮者への食支援を持続可能な形で進めています。
- - 大臣官房長賞: 株式会社とくし丸は、高齢者の見守りなど地域活性化に貢献する移動販売を行っています。
- - 消費・安全局長賞: 成田賢一は、個人で移動スーパーとフードバンクを運営し、食品アクセスの確保に寄与。
持続的食料システムの確立部門
- - 農林水産大臣賞: 株式会社グローバルフィッシュは、需給に応じた安定供給を実現する高鮮度加工技術を持っています。
- - 大臣官房長賞: 株式会社平出章商店は、地域の未利用農産物を菓子製造業者に提供。
- - 優秀賞: 株式会社舞台ファームは環境に適応した植物工場を運営し、コスト削減と生産効率の向上を図っています。
スマート農業技術等の開発・普及部門
- - 農林水産大臣賞: AGRIST株式会社は、ピーマン収穫ロボットの実証を通じ持続可能な農業モデルを全国展開。
- - 大臣官房技術総括審議官賞: 株式会社セラクは、データに基づく農業を実現するためのツールを開発しました。
- - 優秀賞: 株式会社タベテクは、フードロス削減に貢献するプラズマ技術を導入。
表彰式の詳細
表彰式は、令和7年11月8日(土)に明治安田ホールで開催されます。受賞者やその関係者、報道関係者のみの参加となりますので、参加希望者は事前に申込が必要です。参加登録は11月7日(金)の17時まで受け付けています。
終わりに
アワードに参加することで、日本の食と農の未来を考え、多くの優れた取組に触れることができる貴重な機会になります。詳細は特設サイトでご覧ください。