第19回平塚らいてう賞の贈賞式が開催
12月13日、日本女子大学目白キャンパス内新泉山館で、第19回「平塚らいてう賞」の贈賞式が行われました。この賞は平塚らいてう氏の思想や活躍を称え、男女共同参画社会への貢献を目的としています。本年度の贈賞式では、顕彰受賞のDPI女性障害者ネットワーク、奨励受賞の坂本悠愛氏、濵田真里氏が表彰を受けました。
受賞者の紹介
平塚らいてう賞では、顕彰受賞が1名、奨励受賞が2名決定されています。顕彰部門ではDPI女性障害者ネットワークが受賞。代表の藤原久美子氏は、障害女性が抱える複合的な差別問題に立ち向かう研究を行い、この賞を受賞する意義について語りました。「障害女性は、しばしば社会からの認知を得られず、差別に直面しています。しかし、この度の受賞を通じて、私たちの活動が広く知られることを願います」と述べました。
奨励部門では坂本悠愛氏が、地方出身の女子学生を対象としたシェアハウスの運営を行い、上京の選択肢を広げる活動を称えられました。「すべての女性が自由に未来を選ぶことができる社会を目指しています。今回の受賞をきっかけに、さらなる挑戦を続けたいです」と語っています。
もう一人の奨励受賞者である濵田真里氏は、政治分野におけるハラスメントの実態とその構造に関する研究を行っており、「この問題に対し、より多くの人々が関心を持ち、共に解決を目指すことを期待しています。」と述べました。
平塚らいてうの精神と賞の意義
平塚らいてう氏は、日本の思想家であり、女性解放運動家でした。その活動により、女性の権利と平等に対する意識が高まってきました。平塚らいてう賞は、彼女の進めた社会貢献の精神を継承し、男女共同参画社会の実現を支援しています。今回の受賞式では、これらの研究や活動が更に活発になることが期待されています。
特に、平塚らいてう賞選考委員長の永井暁子氏は、応募者に感謝の意を表し、「多くの研究者や活動家がこの賞に応募してくれることを楽しみにしています」と述べました。また、「この賞が受賞者の活動を支援し、それが社会の変革に繋がるよう願っています」とも語りました。
日本女子大学の未来に向けて
日本女子大学は1901年に設立された、日本初の組織的な女子高等教育機関です。2021年には120周年を迎え、現在も進化を続けています。最近、新たに「食科学部」の設立を目指し、さらなる学部改革を進めています。「私が動く、世界がひらく」との理念のもと、自立した女性の育成を行い、新しい価値を創造していく姿勢を貫いています。今後も多様な分野において、女性たちが活躍できる社会を築くために、継続的な努力が期待されます。
このように、平塚らいてう賞の贈賞式は女性の権利や平和のための活動が重要視される場であり、今後も引き続き多くの人々がその活動に参加することが期待されています。